井口まみ
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タウンミーティングがありました

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今後3年間、川崎市が何をするのかを網羅した「新総合計画第三期実行計画」の素案が発表され、市民の意見を聞くタウンミーティングが全区で開催されています。多摩区はそのトップで12日、平日の夜に行われました。

行政の人がたくさんいて、市民の参加は3分の1というところでしょうか。まず市長が素案の説明をして、休憩時間に質問を書いて出すと、市のほうで選んで指名されて質問し、市長が答えるという運営でした。阿部市長になってから、タウンミーティングは3回目で、いつもこの方法です。選ばれた質問に市長が一方的に答えるので、さらに言いたいことが言えないという不満は残りますが、市民の皆さんの生の声を聞くことができる機会の一つとして必ず行くようにしています。

今回もたくさんの質問が出され、10人が指名されました。ドラえもんで観光振興を図りたいという提案や、私たちがいまがんばっている、生田浄水場を残してほしいという意見も出されました。浄水場の質問ににたいして市長は「感覚的にはよくわかるが、企業団の借金を返さないといけないので、やむを得ない」と、これまでと同じ答えを繰り返し、56キロも離れた小田原から水を引いてくることへの市民の不安には全く答える気がないことがよくわかりました。

このタウンミーティングでとても特徴的だったのは、またまた「お金がない」ということをものすごく強調したことです。実行計画素案とともに、「新行財政改革プラン」の素案も説明されて、そこでは「これから毎年150億円の赤字が出る。いっそう緊縮財政にしないといけない」と、あれも見直し、これも見直しと、様々な事業が対象に上がっています。質問でもそのことが出され、市長は「たいへんなので、これからも市民が痛みを感じることがある」と述べました。

この時ほど、反論の場のないことを残念に思ったときはありません。この150億円の赤字というのもたいへん恣意的な計算で、議論が必要だし、予算の使い方にも問題があります。それを全部抜きにして、一方的に「お金がないから我慢せよ」と宣伝するのはどうなんだろう。これで市民の意見を聞いたと言えるのだろうか、と、ものすごく思いました。どんなことでも、市長がアナウンスすれば、あっという間に市民に浸透します。お金がないないと言って、市民に我慢をさせて、その陰で、何十億円もポンと一部の企業のために土地を買っているという事実は、市民にしっかりと知らせないといけないと、ほんとに思いました。

これから市民の皆さんと行く「ムダづかいツアー」はそれをこの目で見ることができます。百聞は一見に如かず、です。こういう活動が私たちに求められています。