井口まみ
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中学校給食をおこなえ!の決議があがる

16日に閉会した3月議会。この日とても歴史的なことが起こりました。中学校給食の実施を求める決議が全会一致であがったのです。

決議とは、川崎市議会の意思です。今回の決議の相手は川崎市。市議会が全会一致で川崎市に対して決議をあげたのは初めてとのことです。それほど市民の声が強かったということの現われです。

中学校給食は全国の8割で実施されています。神奈川県は16%で全国46番目。横浜市と川崎市がおこなっていないからこの数字です。最下位の大阪府は、来年度から順次実施が始まり、大阪市が参加すると一気に90%近くなるので、神奈川が最下位になるのは時間の問題です。

ランチサービス2 川崎市は、10年ほど前に、試験的に中学校給食を各区1校ずつやってみました。500円の費用のうち200円を市が負担して、栄養士が作ったメニューを指定業者が弁当の形にして運んでくる「デリバリー方式」というものです。手続きはけっこう面倒で、弁当を持ってきてもよかったのですが、大変好評でどの学校も6割近いこどもたちが注文して食べていました。ところが、阿部市長になって、検討の結果、ランチサービスということで、公費を入れるのをやめてしまいました。公費が入らなければ給食とは言いません。業者弁当が学校で売られるだけとなり、メニューも市として一切関知しなくなりました。値段も400円全額自己負担となり、値段が下がったのに、負担は増えるということで、一気に注文数が減り、いまではクラスで1人とか、学年で1人とかということになってしまいました。写真は、そのランチサービス。これにご飯がつきます。

日本共産党はいっかんして給食に戻せ、公費を入れて、食材費を増やし、栄養士が献立を考える本来の食教育の場としての給食をおこなえと求めてきました。数年前から公明党も「公費を入れよ」と主張していました。今回初めて民主党がその主張をおこなったのです。そこで、「これは決議を上げれば、市に対して大きなプレッシャーになる」と思い、共産党から決議案の提案をおこないました。

いろいろ文章の問題で意見があり、それをめぐって駆け引きもありましたが、とにもかくにも全会派がまとまることになりました。これは川崎市議会史上大きな出来事です。議会の総意を川崎市はどう受け止めるか。6月議会の対応が注目されます。市民のねがいはこうしてかなえられていくということの典型のような出来事だと思います。