井口まみ
井口まみ井口まみ

奈良で浄水場を守る意義を学びました

untitled奈良で開催されている「自治体学校」に参加しています。全国の自治体労働者や議員、研究者が一堂に会して、「ほんものの地方自治」を学び合おうと集まってきました。わたしも、各地で同じ課題をもって頑張っている人たちの話を聞きたいと、様々な日程を調整して参加しました。

2日目の今日は分科会。私は「いのちの水を住民に」というところに参加しました。

大学の先生の話など、とてもためになったのですが、川崎と同じように「自己水源をなくして、広域水道に統合する」ということが各地で行われ、それが市民にとって決していいことではないと、いろんなところで運動が起きているということを知ったのはおどろきでした。私たちだけじゃないんだ、という思いです。

今回の分科会では、岩手や宮城の水道の復旧のために派遣された各自治体の職員の皆さんの話が中心的に報告されました。「自分たちの自治体でいざ震災が起こったら、どうなるだろうか」と、まさに当事者の意見として、問題意識が語られました。「職員がどんどん減らされて、市民のところに駆け付けられるだろうか」「業務をどんどん民間委託して、若い人に技術が継承できていない。震災が起きて自分たちが直すことができるのだろうか」など、深刻な思いをどの自治体も語っています。「関東や静岡、近畿で巨大地震が発生したら、誰も水をもって来てはくれない。水も地産地消で、身近に水源がなかったらたいへんなことになる」「これまでそう主張してきたことは正しかった」。

この自治体学校での水問題の分科会は、かなりの歴史があるんだそうです。とくに近畿では、琵琶湖しか大きな水源がなく、どう水源を確保するかということで常に市民運動があり、運動団体もあると初めて知りました。そしてその人たちはずっと「遠い水源ではだめだ」と運動してきたのだそうです。今回の震災で実際に被災地に支援に行って、あらためて、すぐそこに水源があったらどんなに復旧が早かったかということを実感してきたのです。

大阪府岸和田市では、使用水量のたった6%ですが、地下水を残しています。地震が来たら絶対に必要だとあえて残しているんだそうです。コストがかかると思われているが、実際にはコストは府営水道の水とたいして変わらないことが分かったという発言もありました。これはぜひ実際に聞いてみたいと思います。

生田浄水場を守れという運動は、全く理にかなっている、市民の切実な願いをかなえるものだと改めて感じました。ようし、がんばるぞ!