はつらつレポート

練馬区の「農業体験農園」を視察しました

2011年7月28日

IMGP0251 農業を守ろう。だれもが一致する要求です。しかし、住宅地のど真ん中で、農地をどう守るか。決してうまくいっていません。東京都練馬区は、大いに工夫して農地を守ろうとしています。その一つとして「農業体験農園」という制度があると聞き、視察してきました。

IMGP0258 これは、農地は農業者が所有したまま、農地を細かい区画(練馬では30平方メートル)に分けて、希望者に農業指導を行い、できた農産物は利用者が買い取るという形で、農業体験ができるものです。農業体験といってもかなり本格的。1年間に品種としては40種くらい作付けをし、種まきから収穫、堆肥作りまでていねいな指導をしてもらって、立派な農作物が自分のものになるのです。l

1区画の利用料は43000円。しかし練馬区民は、区の援助があるので21000円で利用できます。区では、開設時にトイレや農機具置き場などの設置に4分の3の補助をします。

IMGP0254 見せていただいた「石泉愛らんど」では、160区画もつくり、いまはちょうど、トマトがたわわになっていました。きゅうりやズッキーニなどは終わり、にんじんの種をまいたところには、かわいい覆いがしてありました。どれもみんな、農業者の本橋さんの指導のもと、クワで土を耕すところから指導してもらい、初めての人でも失敗がないどころか、本職顔負けの作物ができるそうです。

ちょうど、今年初めて挑戦している方にお話を聞きました。夏休みになったのでしょう。小学生のお子さんと一緒です。今年3月から利用していて、もう、ほうれん草に小松菜、キャベツなどが収穫できて、きゅうりはとても食べきれないくらいなったので、回りにおすそ分けしたとのこと。小学生の男の子に「嫌いな野菜もつくったの」ときいたら、「ここで作ったのはおいしかったから食べた!」。ご近所に住んでいるので、朝、水やりがたのしみだそうです。

IMGP0260都市農業がなくなってしまう最大の問題は、税金です。農業は一定のまとまった土地でおこなうものですから、固定資産税が宅地並みにかかるととても払えない。生産緑地に指定すれば低くなりますが、生産緑地は自分で耕作しなければ軽減措置はなくなるので、市民農園にはできません。農業の担い手がへっているなかで、後継者が農業を続けなければ、相続税は宅地並みの金額でどっとのしかかってきます。土地を売らないと払えない。これが農地がなくなる最大の原因です。この体験農園のいいところは、これだけたくさんの人たちの手を借りても、税の軽減措置をうけられることです。後継者さえいれば農地を手放してマンション業者に売り払われることがないのです。

区は毎年1園ずつ増やしていますが、それでも競争倍率は3倍以上。ものすごい人気です。都市農業のよさが存分に発揮されています。これはぜひ川崎でも。9月議会が楽しみです。