井口まみ
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生活保護の研修会に行ってきました

IMGP0301 京都で開催された「第3回生活保護問題議員研修会」に行ってきました。私は今年で2回目です。前回、本当に勉強になったので、今年も何としても参加したいと思っていました。

主催は、生活保護問題対策全国会議と全国公的扶助研究会。弁護士や学者、心ある自治体職員などで結成されたのだそうで、こういう組織があること自体が、私には感動です。生活保護は「最後のセーフティネット」といいながら、それすら満足に受けることができず、本当に苦しんでいる人たちがたくさんいることを思うと、なんとしても本当にセーフティネットにしたいと日々思っていますが、一人ではなんともならない。川崎だけではどうしようもないという壁にいつもぶつかっています。こういう人たちと連帯することが必要なのです。

主催者の弁護士の方が言っておられました。どの自治体でも、国でも、「生活保護費がどんどん増えて財政を圧迫している。なんとかしなければ」などといって、保護制度を改悪しようとしているが、言語道断。年金が下がり、派遣労働者を平気で首にして、そういうところは手を付けずに生活保護費だけを減らそうというのがそもそもおかしいのではないか。保護費を減らすのは簡単なのだ。年金を増やし、正規雇用者を増やせばいい。当たり前の社会にすることなのだと。まったく同感です。

分科会では、生活保護制度のイロハを勉強しました。生活保護法の1条から勉強しましたが、この国に星の数ほどある法律の中で、「憲法25条の規定に基づき」と、憲法を引用している法律はほかにないと、厚生労働省が胸を張っているという話を聞いて、本当にその精神を生かすかどうかが問われているなあと感じました。現場ではまるで保護を受けるのが悪いことのような対応が実際に行われています。それを跳ね返すこちらの知恵が必要だと、たくさん教えていただきました。

宇都宮健児弁護士が記念講演を行いました。地震や津波は天災だが、その被害から、憲法が保障する生存権をかけて、すべての人を救済するのが政治の責任だ。それを行わせるのが弁護士の仕事だ、と奮闘されている話を聞いて、議員も頑張らねばと思いました。

京都に行ったのですが、一体京都のどこにいるのかもよくわからないまま、案内された会場に行って帰ってきました。川崎に着いたら、京都よりずっと涼しくて、ああ、遠くに行ってきたんだなあとここで実感しました。