井口まみ
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「盛り土の危険性を学ぶ」講演会に行きました

IMGP0336早稲田大学の濱田政則先生に、多摩区のいちばん端の稲城市との境まで来ていただきました。「こんなすごい先生がどうしてきてくれたのか」と聞かれるような、講演会がありました。

土木学会の会長までされた土木工学の中心的な先生で、いま、地震による埋立地の液状化をご専門に研究されておられます。6月に共産党の議員団で臨海部の液状化についての講演会に来ていただき、とても勉強になりました。その際、「丘陵地は盛り土の崩壊が問題」と言われたのを聞いて、「この先生の話が聞きたい」と、さっそく盛り土の危険性に取り組んでいる団体の皆さんと相談し、ラブコールしました。「直接の専門ではないが、わかることならお話ししましょう」と快く来ていただいたのです。

小さな会議室に70人が集まりました。濱田先生は、よみうりランドの巨大埋め立ての図面を基に、基本的な考え方を教えてくれました。ほんとにイロハのイで、「この工法はこういうやり方」「安全率の計算というのはこうやります」というところから話していただきましたが、何度も言われたのは「東日本大震災が起きて、これまでのやり方は見直す必要がある」「1時間に100ミリの雨があたりまえになってきた。盛り土にとって水が一番の大敵。そういう雨を想定することが必要」と、「法律にあっていれば大丈夫」という見方は危険であるということでした。それは私たちの気持ちにピッタリでした。

よみうりランドの埋め立てでは、事業者が平然と「法律にあっているから大丈夫ですので、もう説明会はする必要がありません」といいます。それを信じるしかないのかと、とてもいやな気持がしていましたが、これですっきりと改めて安全性について問いただしていこうと思います。高さ20メートル、30万立方メートルという巨大な盛り土が、頭の上から駆け下るような危険を何としても止めるために、頑張る土台ができたなあと思いました。