井口まみ
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豪雨対策に調整池の活用を

9月議会決算審査特別委員会で、豪雨対策を取り上げました。具体的には小田急線に沿って流れる五反田川の対策です。

 

  今年8月26日、ものすごい雨が降りました。私は何人もの人たちにお願いして、心配なところの写真を取ってもらいました。

PENTAX DIGITAL CAMERAIMGP0358左の写真は小田急「読売ランド前」駅北側の、大作橋の上から五反田川を撮ったものです。動画を静止画にしているので、見にくいのですが、90度に蛇行している場所です。岸のフェンスの下の棒がわかります。水はあと数センチ下まで来ているのです。右は同じ場所から撮った普段の五反田川。

この川は、中流から大きな放水路を作っているので、あと数年すれば下流のほうはまったく心配なくなります。しかし、上流は、川の周りにびっしりと家ができ、もうこれ以上広げることができません。この川が処理できる雨量は1時間あたり35ミリ。実はこのとき、この付近は1時間に54ミリの雨が降っていたのです。それでもあふれなかったのは、上流にいくつかの調整池があったからでした。でももうこれ以上ためておくところはありません。あと数ミリ多かったら、この大作橋のあたりはあふれていたかもしれないのです。

 

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調整池空

 

調整池というのはすごいということも改めて知りました。この写真は、多摩区菅北浦にある川崎市が所有する最も大きい、菅北浦調整池です。めったにいっぱいになったことはありません。それがこのとき、左の写真のように、あと1メートルほどのところまで水がたまりました。ここは、昭和40年代、谷を埋め立て大造成をしたときに、土砂崩れがあり、たいへんな水害が起こりました。そのために団地になるはずの土地を調整池にさせて、町を守っているのです。これがなかったらと思うとぞっとします。

そこでわたしは、「川を広げることがむずかしいなら、川崎市として上流に調整池を作ったり、今のものを改修して容量を増やすなど、調整池の役割を見直したらどうか」と質問しました。すでに住宅街になっているところに新たに調整池を作った前例はほとんどないそうです。またそういう検討もしたことがないとか。初めて建設緑政局長が「五反田川の上流について、調整池の今後の整備や改修について検討する」とこたえました。早くやってもらわないと、いつまたこういう雨が降るかわからないので、急いでもらうことを要望するとともに、すぐ土地が見つかるという保証もないので「民間が所有していて空き地になっているようなところを利用すること」もしっかり検討するよう要望しました。

この4枚の写真は議場の大型スクリーンで映しました。目で見れば実感できますね。