井口まみ
井口まみ井口まみ

生活保護問題の研修会に参加しました

生活保護とは何か。今大きな問題になっています。毎年この時期に、生活保護問題対策全国会議と全国公的扶助研究会という団体が、「生活保護問題 議員研修会」を開催しています。私も今年で3回目。いつも本当に勉強になっています。

基調対談で朝日新聞記者の清川卓史さんは、このところの生活保護バッシングの報道が過熱している中で、「貧困の責任は個人か社会か」「税金の無駄遣いか、社会への投資か」などの2つの視点が衝突し、制度の行方を左右する分岐点にあると指摘。花園大学の吉永純教授は「生活保護を切り下げるということは、社会保障のあらゆる分野に影響を与える。今の動きは憲法25条をないがしろにするもの」と指摘し、過熱報道に乗じた制度の改悪に警鐘を鳴らしました。

記念講演は「子どもの貧困連鎖を断ち切るために」と題した、埼玉県の「アスポート教育支援員事業」を行っている白鳥勲さんでしたが、この感動的な内容は、あとで別途報告します。この問題は以前から関心があり、埼玉県に直接視察もしたので、まとめて書こうと思います。

2日目は分科会と特別講座。分科会は「DV被害者を支援するために」に出ました。離婚して母子家庭になる人の多くがDV被害者であることから、この研修会のテーマになったようですが、私には本当に勉強になりました。私も何人も相談を受けていて、どうしたら本当の解決ができるのか悩んでいたのです。これも別途報告したいと思います。

午後の特別講座には、「メンタルケアが必要な方への福祉的援助」。これもまた大変タイムリーなテーマです。くらしの相談センターの相談で、精神障害のために暮らせない、働けないという相談が本当に多いのです。若い働き盛りの青年たちが、余りに過酷な労働条件に心と体をこわし、働けなくなる。その人たちにどう寄り添っていったらいいのか、福祉事務所の医療ソーシャルワーカーの講師から、具体的な話を聞くことができ、とても勉強になりました。

市民からの相談を自分の経験からだけで対応するのでなく、全国の経験、知見を学ぶことで視野を広げて、的確に対応できるようになり、川崎市に対してもより効果的な思索を要求していくことができます。貧困問題は、もっとも相談が多く、対応も難しいだけに、いろんな仕事があって、なかなか時間をとる勇気がないのですが、やっぱりこうした研修にもっと参加していこうと思った2日間でした。