井口まみ
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9月議会質問その2 多摩スポーツセンターを利用しやすく

多摩スポーツセンターが開館して1年半たちました。ここは構想の検討段階から市民の意見を取り入れてきました。合言葉は「だれもが使えるスポーツセンター」でした。これまでなかなかスポーツに親しめなかった障がい者や高齢者にも使えるようにと工夫しようということで、それがどうなっているのか、検証しました。

昨年度1年間の入場者数は30万人を超え、障がい者の利用も4月当初は50人程度でしたが、3月には6倍以上に増えました。その中で私はサウンドテーブルテニスをとりあげました。視覚障害者の方たちが行う卓球で、卓球台は普通の大きさですが、ネットの下に数センチの隙間があり、そこにすずの入った卓球のボールを転がして、音を頼りに打ち合いをするというものです。

untitled質問の前に、実際に多摩スポーツセンターで行っている練習を見学してきました。残念ながら国際ルールがないのでパラリンピックの種目にはならないそうですが、先週全国大会で優勝したという若い方もおられ、まるで見えているように打ち返すボールの早さには本当にびっくりしました。私もちょっとやらせてもらいましたが、見えているから打ち返せますが、目をつぶると、ラケットにも当たりませんでした。

いろんな悩みをうかがいましたが、そのなかで、競技人口を増やしたいということと、一緒に競技を行ってくれる健常者が足りないというのが悩みだとのことでした。審判はどうしても健常者でなければできませんから、練習のときからいっしょにやってくれる人を探すのがたいへんだということでした。また、この練習しているのは、アリーナではなく、研修室です。研修室も運動ができるような仕様にはなっているとのことですが、せっかく専用の卓球台が2台あるのに、ご覧のとおり机やいすはあるし、試合をするにはとても2台はおけず、1台は隣の物置で練習していました。物置は音が響いて鈴の音が聞き取りにくいという要望も出されました。スポーツを所管する市民・こども局長に、多摩スポーツセンターで行っているこうした障害者スポーツを応援し、普及に協力すべきと求め、局長は「障がい者スポーツの普及は重要なので、障がい者の利用に配慮した事業を実施していく」と、答えは一般的でしたが、前向きに取り組むことを表明しました。

また、多摩スポーツセンター前のバス停からスポーツセンターの入り口までに点字ブロックがなく、私が見学に行った日も視覚障害者のみなさんがバスを降りて、手前の自動車の専用通路に間違って入ってしまいました。点字ブロックをつけるよう求め、建設緑政局長は「設置を検討する」と答えました。

ちょきん高齢者の利用料を割引にすることや、高齢者向けの教室を開くことは以前から質問してきました。割引はなかなか難しいようですが、高齢者向けのトレーニングプログラムについては、10月から開催されることがわかりました。「お手軽ちょきん(貯筋)運動」というのだそうです。質問で取り上げてから1年。コツコツと進んでいく気がします。高齢者割引もあきらめずに取り組み続けます。