井口まみ
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第58回稲田つつみ寄席は、満席でした

IMG_0084今年もやってきました。稲田つつみ寄席!58回を数えます。今回は、あちこちでいろんな行事が重なり、木戸会員さんの出足が悪かったのに、80個出した椅子が足りなくなり、びっくりです。

吉好今回は落語家さんが3人全員春風亭でそろいました。前座は春風亭吉好さん。「動物園」です。動物園のブラックライオンが公開直前に死んじゃったので、その毛皮を着てライオンらしく檻をうろうろするというアルバイト。猛獣らしく歩く方法を教わり、楽ちんだと喜んでいたら、隣の檻のホワイトタイガーと対決させられることに!バイトの青年の運命やいかに。

味千代色物は大神楽の鏡味味千代さん。この方、有名な大学を出て、商社に就職してOLさんだったのですが、30歳のときにこの太神楽をやりたいと国立の養成所に挑戦。年齢制限は過ぎていたのですが特例で入学を許可され、プロになったという人です。特技は英語とフランス語が話せること!さわやかな青色の傘にまりや茶わんやマスが回ります。

昇也二つ目の春風亭昇也さんは、師匠の昇太さんに雰囲気がとても似ていました。「長命」はお弔いの話かと思いきや、色っぽい話、かと思いきや、大笑いの落ちがあるという、すごく落語らしい落語で、まくらの昇太師匠の話も興味津々で、ずっと腹を抱えて笑ってました。

柳太郎とりは春風亭柳太郎師匠。つつみ寄席には11回目の出演です。「蒟蒻問答(こんにゃくもんどう)」は、偽和尚が本物の修行僧との禅問答で、ジェスチャーで勝ってしまうという話。この話、以前にもどこかで聞いたことがあり、2回目ですが、禅問答の難しい言葉がポンポン出てきて、なんとなく筋はわかるけど、「しゃべるの大変だろうなあ」と思ってしまうネタです。柳太郎さんは、このつつみ寄席の仲間みたいな感じがしていて、思わず「頑張って勉強してるんだなあ」と感じ入った一席でした。

つつみ寄席は1975年から続いています。12月に59回を開催し、来年は60回。柳太郎師匠が「こんなに続いている地域寄席はとても貴重です。やっていると聞くだけでうれしい」と言ってくれています。高座もめくりも屏風もみんな手作りで、細々という感じですが、頑張って続けていこうと改めて思います。