井口まみ
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横浜港を視察しました。すごい!!

横浜港コンテナターミナルの視察第2弾。東京港の次は横浜港です。東京港に次いで国内第2位のコンテナ取扱量を誇る港です。川崎港コンテナターミナルの100倍のコンテナがあるのです。

川崎のコンテナターミナルはいま、2基のガントリークレーンがあって、3基目を8億円かけて作ろうとしています。そうすればコンテナがやってくるというわけです。しかし、ずっと疑問があるのです。そのコンテナには何が入っていて、それは市民にとって必要なものなのか。市の説明はただコンテナをたくさん呼びたい、とにかく船が来てほしいということですが、私たちが税金を出して整備する以上、市民生活の向上に資するものでなければならない。その説明がないのです。

横浜港の担当課長さんは、明確に言いました。「横浜市にとって輸出入の貨物航路が定期的にあるかどうかというのは市内経済の死活問題です。釜山に定期航路を取られてしまうと、日本への荷物がまとまるまで船が出ないなんてことになる。そうなったら、生産も取引も予定が立たなくなる。それが一番怖いのです。だから、釜山に流れてしまった荷物の流れを日本に取り戻したい。それが横浜市が国際コンテナ戦略港湾に手を挙げた最大の理由です」。

現状は東京港も横浜港もたくさんのコンテナが来ています。さらにこれ以上に巨大なコンテナバースを作らなければ、その死活問題に対応できないのか、ということまでは詳しく聞きませんでしたが、すくなくとも、横浜市にとってコンテナターミナルが必要だということは、なるほど、です。

しかし世界の物流業界は、熾烈なたたかいをしています。。輸送コストを下げるために船はどんどん巨大化し、少しでも安い港に行こうとします。この課長さんのお話では、釜山も上海も国策で巨大化していますが、さらに巨大化するために釜山の港湾会社がロシアのナホトカに新たな港を作っているのだそうです。そこから日本の荷物は安い日本海側の港に運ぶという航路ができあがっています。そこに割り込むためには、港の使用料をうんと安くしなければなりません。横浜市も、条例で決めた港のいろいろな施設の使用料を4分の1に下げているそうです。こういう政策がはたしてどうなのか。ますます「港の公共性」がとわれます。

その中の川崎港。川崎港は自動車やバラクと呼ばれるコンテナ以外の荷物では大切な役割を果たしている港です。そういう足元をしっかり見つめることが必要ではないか、とつくづく思った視察でした。