井口まみ
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大阪、豊中、尾道、神戸!弾丸視察レポート その1–大阪子どもの貧困アクショングループ

わが議員団の視察は、いつもものすごい過密スケジュール。見たいこと聞きたいことが山のようにあるのです。今回は2日間で大阪東成区→大阪府豊中市→広島県尾道市 泊 尾道市→神戸市 と、まさに弾丸視察!!一度に書ききれないのでいくつかに分けて、レポートします。

大阪子どもの貧困アクショングループ(CPAO)

IMG_2893[1]子どもの貧困をどうしてもほおっておくことができない。その思いだけで支援グループを立ち上げたのが、徳丸ゆき子さんです。子どもの貧困が増えていることは社会問題になっていましたが、誰が助けるのか。行政を待っていられない、と、貧困を抱える子どもとその親を掘り起し、何を支援すればいいのかを一緒に考え、行動し、解決まで寄り添う。文字にすればこれだけですが、とにかくものすごい行動力で昨年の5月にNPOを立ち上げ、この1年、たくさんの人を支援してきたというのです。

IMG_2892[1]統計的に言えば、シングルマザーの貧困は深刻です。その5割が貧困ライン以下。CPAOは民間団体の補助金をもらってシングルマザーの調査を行います。100人目標で口コミでアンケートに答えてくれる人を探し、いま、80人余と面談した中間報告が冊子になっています。働いても働いても生活保護基準以下で、トリプルワークをしているお母さん。3代前から生活保護で、貧困の連鎖から抜け出せない。抜け出す気力を失っているお母さんの生々しい実態のいっぽうで、「生活保護を受けてやっと安心できた」と涙を流す若いお母さんもいました。生活保護などの制度を知らない人が多すぎるといいます。また、知っていてもあのバッシングでとても受けに行くことができない。大阪市では意図的に窓口で追い返される例が多く、専門家の調査団も入ったくらいだといいます。

徳丸さんとほとんどボランティアのスタッフのみなさんは、その困っている母子たちを緊急に保護したり食べ物を届けたりして、まず命を救うとともに、生活保護などにつなげる支援をしています。さらに夜回りをして繁華街で「こまっているこどもたちはいませんか」とチラシを配ったり、メディアを使って「困ったらここにきて」と呼びかけています。支援を必要としている多くの人たちは、それまでの人生の中で人を全く信じられず、大変な人ほど手助けを拒否し連絡が途切れる。「そういうときどうするのですか」と聞いたら、どんなに拒否されても連絡をし続けるのだそうです。一度SOSを出したということは絶対支援を必要としているのだから、こちらから見捨ててはいけない。それはその子の未来を閉ざすことだから。徳丸さんの語気に圧倒されました。