井口まみ
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学んだことを川崎市に生かさなければーー熊本視察のおもい

IMG_8274[1]熊本視察2日目。午後から激しい雨になりました。だんだん口数が少なくなっていく自分がいました。まだまだ残るつぶれたままの家。どう動いたらこうなるんだろう。どうしたらよかったんだろう。今この人たちはどういう思いでいるんだろう。そして、自分がこの立場になったとき何ができるんだろう…。

IMG_8239[1]県庁で危機管理担当者から、震災発災前からどんな準備が必要なのか、行政も県民も大混乱の中で、命を守るために何をしたのか、何が教訓なのか、詳しく伺うことができました。2時間にわたって、実際に使った防災センターでホワイトボードや地図なども見せていただき、ほんとうに大混乱になるだろう首都圏の震災の具体的なすがたを、ほんのすこしだとは思いますが、思い描くことができました。やはり、真剣に想像する必要があります。教えていただいたことで、具体的な提案ができそうです。

IMG_8251[1]共産党の熊本県議と市議さんからもどんな様子だったか、今はなにが必要か、写真を見ながらうかがいました。やはり罹災証明で一部損壊となってしまうとほとんど支援が受けられないことが大きな問題だと言われ、国に対して法改正を求める署名もお預かりしてきました。そして熊本市でも浮上しているのが「復興の柱」だと言って進められている大型開発です。MICE施設と言って商業施設や公共施設、コンサートホールを入れた大きなショッピングモールを298億円で作るという計画が以前からありました。それをいっそう強力に推進するというのです。そんなお金があったら住宅再建に使うべきだと頑張っておられるそうです。

IMG_8261[1]熊本市東区で被災したマンションを見せていただきました。地盤は陥没し、建物は傾き、壁が割れていますが、住めない程度ではないので半分の世帯が何とか暮らしているそうです。しかし避難してしまった人たちがどこに行ったのかわからず、管理組合の総会が開けないので修繕計画も立てられないそうです。せめて携帯の番号を集めておけばよかったと言われます。また、建物の傷み具合を調べるだけでもお金がかかり、修繕計画を作ることにも支援してほしいという要望があるとうかがいました。

ふたたび益城町で党の支部長さんと一番被害の大きかった地区を歩きました。二度目の震度7の震源地で、大きな古い家ほど屋根が瓦で重く、ぺしゃんこです。どこを見ても声も出ない。胸の詰まる思いです。その中で共産党が住民の声をとことん聞いて国や行政に届けている姿に心から敬服しました。私にできるだろうか、いや、しなくちゃいけない。いつも思うことですが、身の引き締まる思いでした。そして、なによりも、ここで得た教訓を川崎の対策に生かすこと。同じことを繰り返させないことが、忙しい中私たちに時間を割いて説明してくださった方たちに対する恩返しだと思います。自然災害は防げないけれど、被害を減らすことはできる。あとで後悔しない徹底した防災を。改めて心に命じました。