井口まみ
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環境委員会でまたも陳情が採択に!

2007,11,14, Wednesday

2007,11,14, Wednesday

今日は環境委員会で陳情の審査です。今回の議題は菅にある、小沢城址のことです。川崎市の北端、稲城市との境にひろがる豊かな自然が、川崎市の自然遊歩道第1号として整備された小沢城址特別緑地保全地区。30年前、宅地開発でなくなってしまうところを地元の皆さんの熱烈な市民運動で、川崎市に土地を取得させ、遊歩道として整備したのでした。いまでも保存会の皆さんが月に一度、草刈や道の整備をしています。地元菅町会はこの小沢城址をふるさとのシンボルとして、今年記念碑まで建てました。
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この尾根の北側は県境で稲城市で、(株)よみうりランドが広大な土地を所有しています。今年、よみうりランドは、尾根から北側の、稲城市側の木をすっかり切り払い、遊歩道(9・5メートルの幅の道路ですが)の建設を始めました。稲城市にとってはたいへんなことです。川崎側では小沢城址と呼んでいるこの山は、稲城市側では天神山と呼ばれ、うっそうとした雑木林で近所の小学校では「ふるさとの宝」という投票で1位に選ばれた自然だったのです。それが丸裸になってしまいました。この写真は、稲城側から小沢城址の緑を見たところです。県境から向こうにしか緑がありません。
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小沢城址から見ると、それまで一体の自然として本当にうっそうとしていた北側がすかすかになってしまい、自然の豊かさを感じられなくなってしまいました。小沢城址をこよなく愛する人たちから「なんだか悲しい」という声も上がり、「よみうりランドが木を植えるよう指導してほしい」という陳情が稲城市と川崎市に同時に提出されたのです。
委員会の審議では、川崎市の答弁で、よみうりランドは、県境から10メートルの幅で木を植えて緑地を復活させると言っていることがあきらかになりました。また、道路をつくることによって、広い平坦な土地が生まれますが、当面何をつくるか計画はないとのこと。でも何もしないとはいっていません。そこで私は質疑の中で、「幅10メートルの緑地にするといっても、何を植えるかによって景観はまったく変わる。もとのうっそうとしたあの景観を復活させるように、植えるものもしっかり選ぶようによみうりランドに要請するべき。また、平坦地も、できるだけ緑地に戻し、少なくともまわりの自然と調和しないようなものは作らないよう要請してほしい」と川崎市の対応を求め、環境局長は「市民の願いに沿うようよみうりランドに要請する」と明確に答えました。
他の委員も、こうした県境の環境破壊が各地に見られるとして、たとえ市外の事業であっても川崎市の環境に影響があるのであれば、今回のようにその市としっかり連携して対応するべき、と言う意見もだされ、全会一致でこの陳情は採択になりました。環境委員会は、これで4回連続で請願や陳情を採択、もしくは趣旨採択したことになります。これはすごい!
稲城市議会ではすでに九月に審議が終わり、趣旨採択になっているので、これで両方の市がよみうりランドに対して、緑の復活を要請することになります。ランドもこれは無視できないでしょう。ちょっと何か植えてお茶を濁すことはできません。あの本当に豊かな自然をもとにもどすまで、しっかりと見張っていたいと思います。