はつらつレポート

北海道視察の3日目は伊達市ですーー障がい者施設で目からうろこです

2017年7月5日

帯広から電車で4時間。伊達紋別駅に降り立ちました。

IMG_9880[1]一泊して、最初にうかがったのは、「太陽の園」という障がい者施設です。1968年、全国に先駆けて障がいのある子どもも大人も安心して暮らせる場所を、と、北海道が伊達市の山の中の広大な土地に大きな施設を作りました。それが「太陽の園」です。入所施設だけで定員500人という大きな施設でした。しかし、障がい者も地域の中で暮らしたいという要望を受け、グループホームを作り、地域生活への移行をすすめていきます。道から社会福祉事業団が施設の移譲をうけたあとも、障がい者の地域移行を受け入れてきたのが伊達市でした。その経過と、いまの入所施設の課題を伺いました。

入所施設は入所者の高齢化が課題でした。知的障がい者の施設ではあるものの、バリアフリーという観点がたりなくて、高齢者なら当然必要な廊下の手すりとか、そういうものがなくて後から大変だという話は、これから川崎で建て替えなどの整備に必要な観点だと思いました。

IMG_9881[1]太陽の園には発達障害医療センターという診療所が併設されていました。発達障害を診察できる医師が常駐しています。運営する法人としてはたいへんだと言われていましたが、これはとてもうらやましいことでした。

IMG_9888[1]通所施設の作業では、施設全体の選択を一手に扱うクリーニング科や陶芸の作品を作る科などのほかに、酪農と養鶏もやっているとのことで、見せていただきました。この卵を使ったシフォンケーキは、道の駅で買ってきました。ひろい敷地を生かした取り組み、さて、川崎なら何ができるだろう。障がいがあってもその人らしく生きるための支援とは、どんなことができるでしょうか。

午後は、伊達市役所で障がい者福祉全般の施策をうかがいましたが、時間が短く残念でした。でもそのなかで歓迎のご挨拶をいただいた市議会の議長さんが「障がい者のグループホームをたくさん整備しており、町じゅうが障がい者を受け入れて共に暮らそうという街づくりをしている」と言われていたのがとても印象的でした。

IMG_9908[1]最後に見学した障がい者グループホームが衝撃的でした。こんなホームを作りたい、とため息が出ました。社会福祉法人こすもす21が運営する、高齢障がい者専用の「麦わらぼうし」と重度重複障がい者専用の「わたぼうし」というグループホームです。それぞれ定員が5人。とてもゆったりと作られた木のぬくもりのある建物で、個人の尊厳を守り、体の自由が利かなくなった人たちのための工夫があらゆるところにちりばめられています。高齢者のためのホームには、介護用の入浴施設が完備されています。グループホームでこんな立派なの見たことない。重度障がい者のなかには強度行動障害の人もいて、余計な刺激を与えないための設備を備えたり、医療的ケアの必要な人のためのショートステイも備えています。グループホームでここまでやるか、という感じですが、責任者の方は、そうでなければ地域移行できない、とグループホームの役割をはっきりと語っておられました。しかし、こんな立派な建物で定員5人でやっていけるのでしょうか。建設費用は国から補助金はくるものの、有り金はたいて自前でだしたとのこと。運営費はいまのところとんとんだが、国の制度が変わったり、利用者の年齢が上がって寝たきりになるなどしたときにはわからない、と胸の内を語っておられました。

IMG_9897[1]これまで見学した障がい者施設は、どこも、障がいがあっても一人の人間として尊び、当たり前の暮らしをしてもらうための支援を行っているという誇りを感じます。行政はなかなか動いてくれませんが、それを動かしてでも実現させるという熱意をビンビン感じます。障がい者の高齢化問題は川崎市も例外ではありません。入所施設の建て替えも課題になっており、今日学んだことをしっかり生かしていきたいと思います。

さあ、千歳空港に戻り、暑そうな東京に戻ります。移動は長かったけど有意義な3日間でした。