はつらつレポート

市内の建設業者にこそ仕事を-一般質問その4-

2007年12月27日

2007,12,27, Thursday

多摩スポーツセンターの建設準備が着々とすすんでいます。これまで川崎市が作ってきたスポーツセンターはどれも地元の建設業者が建てましたが、今度はまったく地元に仕事がきそうにありません。それはPFIという方式を採用したからです。いま建設中の麻生区はるひ野小中学校もPFIのため、地元に仕事が来ませんでした。学校もこれまでひとつとして地元の業者でなかったことはなかったのに。このPFIというのはどんなものなのでしょうか。
プライベート ファイナンス イニシアティブ、略してPFI。もともとイギリスで考えられた公共事業のやり方だそうですが、日本では国が旗を振って「民間でできることは民間で」というやり方のひとつとして推進されています。公共施設を作るときに、自治体が直接お金を出して始めるのではなく、民間企業が出資して資金を調達し、自治体は何年か均等にお金を払い続けてその資金を回収させるという方法です。特徴的なのは、公共施設を建てるだけでなく運営まですべて特別に設立する出資会社が行い、自治体は「サービス購入料」という形で支払って運営の内容も民間にゆだねるケースもあることです。多摩スポーツセンターはまさにこれで行われようとしています。自治体のメリットとして言われているのは、効率的な運営を義務づけているので、より安いコストで、行政では考え付かないような自由な発想の設計や運営を行えるのだそうな。支払いも平準化できていっきに資金が必要でないので、自治体にはいいのだそうな。
しかし、より安いコストで目新しいことをしようとすれば、それは資金力のある大手しか手を出すことはできません。事業者を最終的に決定するのは入札ですが、この入札には、かなり細かな設計図や運営内容の詳細を決めた事業計画を提出しなければなりません。つくるだけでかなりの費用がかかります。実際川崎のPFI第1号であるはるひ野小中学校の入札には地元の建設会社の方も参加しましたが、入札価格で大手企業にまったく太刀打ちできず、その設計の費用はまるまる無駄になってしまいました。いまだ、建設業界はたいへんな不況にあえいでいます。「この時期にそんな余分な金は出せない。多摩スポーツセンターには参加する気はない」といわれました。
川崎市は、市内の公共事業には、市内業者の育成と地域経済の活性化の観点から市内業者にお願いするという大原則があります。私は「PFIにもその原則は貫くべき」と求めました。PFIをいつでも統括するという部署がないため、誰が答弁するかで事前にとてももめたのですが、最終的に財政局長が「今後の検討課題」とこたえました。検討するというのですから、きちんと検討してもらわなければなりません。よその自治体ではなんらかの方法で地元業者が入れるように工夫しています。それを取り入れるように強く要望しました。
多摩スポーツセンターに地元の皆さんの手がかからないのは本当に残念です。すでに入札に参加する事業者は決まっており、もうすぐ落札者が決まります。これから地元に出すことができる仕事がないのか、細かく見ていこうと思っています。公共事業をなんでも放り出してしまう姿勢はただしていかなければ、と思うのです。