井口まみ
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パラスポーツの奥深さを実感しました

先日、麻生スポーツセンターで開催された「障害者スポーツデー」にいってきました。その翌日は多摩スポーツセンターで区をあげて開催した多摩区スポーツフェスタで、やはり障がい者スポーツに触れることができ、その面白さにちょっとはまっています。おりしもパラリンピックの真っ最中。テレビで見るだけではもったいない、と思い始めています。

IMG_0952[1]先の議会で障がい者専用のスポーツセンターを求めたところ、川崎市は「各区のスポーツセンターで障害者スポーツデーをやって力を入れている」とのことでした。今年度、7行政区で1回ずつ持ち回りで種目を選んでやったのですが、私はなかなか日程が合わず、今年度最後の麻生区のに行くことができました。先に課題を言えばスポーツセンターに行っても看板も目立たず、障害者の方々が「この機会にぜひ参加しよう」といってもらえるように市があげて取り組んでいるような状況ではなく、答弁とずいぶんギャップを感じました。これでは専用スポーツセンターが要らないという証明にはならないですよ。

IMG_0953[1]ですが、実際に触れてみたことはとても貴重な体験でした。麻生のスポーツデーでは、「卓球バレー」を体験しました。普通の卓球台に、下の部分が10センチくらい開いているネットを張ります。卓球のボールのなかにすずが入っていて、ラケットは長さ30センチ幅10センチくらいの板。チームは6人で卓球台の3辺に2人ずついすに座ります。ボールを打つルールはバレーボールとほぼ同じ。ボールはネットの下を通らなければならない、いすに座った選手はお尻を上げてはいけないなどのルールがあります。

面白いのは、これは誰でも参加できるということです。もともと筋ジストロフィーの患者さんのために考案されたとのことで、体があまり動かなくても長いラケットでボールに触ることができます。目の不自由な方も音でボールの位置がわかります。子どもも高齢者もいっしょにできます。私も小学生を相手に思わず熱くなってしまいました。これはあちこちで普及したいなあ、と心から思いました。ほかにもいくつも親しみやすい競技をやっていたのですが、卓球バレーに興じすぎて時間がなくて残念。

IMG_0968[1]多摩スポーツセンターでは、義足の体験をし、車椅子バスケットの教室を拝見しました。義足をつけてみると、5センチ足らずの薄い板に全体重をかけるのはとても怖かった。係の人にずっと支えてもらいました。これで全力疾走したり、走り幅跳びするなんて、人間てすごい!この体験をして、夜テレビでパラリンピックを見て、スキーの大回転をする選手に、何位になろうがすごい、と拍手してしまいました。

IMG_0965[1]車椅子バスケットは、湘南のチームに来ていただいたそうで、全日本の代表の方もおられるとのこと。座ったままでボールがリングに届くだけでもすごい!体験している子どもたちがあっというまに車椅子の操作を覚え、ボールを追いかけていることにも感動しました。

どちらの会場でも言われたことは2つ。ひとつは、障がいがあっても外にでればこんなにできることがあるんだよ、ということが伝わっていない人が多いのではないか。どこかでこんなところに来て「自分にもできる」という出会いがあったらその人の人生は大きく変わる。その感動を伝えたいということでした。

もうひとつは、「専門的に始めようと思ったら、用具は高く、専門的に習うところがない」ということでした。バスケットもラグビーもテニスもみんな車椅子は専用です。それが大きなネックだと。ここに私がすべきことがあるなあ。と思いました。