井口まみ
井口まみ井口まみ

大阪・吹田市、愛知・高浜市に視察に行きました

2008,04,17, Thursday

日本共産党の市議団で、大阪・吹田市、愛知・高浜市に視察に行ってきました。「川崎に取り入れたい」という施策を行っていることを事前に調べていくのですが、百聞は一見にしかず。なるほど、そうか、それはいい。ということばかり。とても勉強になった視察でした。
大阪府吹田市は、すべての小学校に学童保育があります。さらに誰でも遊ぶことができる「太陽の広場」という全児童対策事業を始めています。川崎では全児童対策であるわくわくプラザを始めたときに学童保育を全部なくしてしまいました。吹田はどう考えているのか。これが視察の目的です。
2008,04,17, Thursday 1

吹田市の担当者は明確に言い切りました。「事業の性格が違います」「お互いに連携するということを明確にしています」。まさに川崎で私たちが言い続けていることです。学童保育は生活の場です。太陽の広場は好きなだけ遊んで、好きなときに帰ることができる遊びの場です。役割が違うのだから別々に存続させるのは当然と、現場でも誰もが認識していました。太陽の広場では、部屋の中では思い思いに宿題をする子、校庭でおもいっきり野球をする子など、楽しそうでした。これを4人のボランティアさんが見ています。いっぽう、校庭の向こうでは学童の子たちが「火水木」という鬼ごっこのような遊びをしていました。学童は毎日兄弟のように生活していますから、3年生が新しい1年生にルールを教え、できるようになった1年生がうれしそうに仲間にしてもらえるという光景が見られました。一年間の計画があり、毎日の生活のリズムを作って、両親が働いている間家庭と同じように落ち着いて生活する場、それが学童だと明確に位置づいています。
2008,04,17, Thursday 2

これがごく自然なあり方だと思います。全国で学童をなくし全児童に吸収させるやり方が横行していますが、結局性格の違うものをむりやりいっしょにして、お金を節約する。ここに目的があるのではないでしょうか。久しぶりに学童の部屋を見せていただき、この雰囲気になつかしさを感じました。早く川崎でも学童を復活させて、どの子も安心して楽しく放課後を暮らせるようにしたいと心から思いました。
高浜市は、全国で最初に「常設型住民投票条例」を作った自治体です。川崎市も早ければこの6月議会に住民投票条例案が提出されることになっており、どういう条例がいいのかを研究するために視察に行ったのです。
高浜市では投票する資格がある人の3分の1の署名があれば、市長は住民投票をしなければならないとしています。ところが川崎市の案では、有権者の10分の1の署名を集めて発議をしても、市議会の3分の2が反対すると住民投票ができないという規定になっています。高浜市ではこの点での考え方が明確でした。そんなにたくさんの市民が署名をするということは、議会がなんといおうと市長がなんといおうと市民にとって重要問題なのであり、その是非を問うべきである、と。川崎のように議会が介入するのはやはりおかしいのです。ここに川崎の民主主義に対する態度、市民の声を受け止めようとするかどうかということが明確に現れていると強く思いました。
高浜市は人口4万4000人、13平方キロメートルしかない小さな市です。まだ住民投票をしなければならないような重要問題はおきていないそうです。でも、もしそういうことがおきたら市民の声をきちんと聞こう。そういう姿勢をしっかりと感じました。さあ、川崎は?!これもがんばらなければならない課題のようです。