井口まみ
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稲田つつみ寄席、楽しかった~!

2008,05,22, Thursday

「新宿や上野に行かなくても、このまちで落語を楽しもう」と28年前から続く稲田つつみ寄席。48回目を数えました。今回はつつみ寄席初お目見えの落語家さんたちでした。
2008,05,22, Thursday

前座さんは昔昔亭A太郎さん。ネタは「子ほめ」です。まじめそうな青年です。前々回出ていただいた桂ち太郎さんは17歳でしたが、A太郎さんは29歳とか。落語家になる人はいろんな人生があるんだろうなあ、となんだかまじめに考えていたら、何をほめているのかわからなくなっちゃった。
2008,05,22, Thursday 2

三笑亭可龍さんは氷川きよしにそっくりな、明るい二つ目さんです。「ずっこけ」というネタにはいるまでに、前座、二つ目の苦労をとっくりと。たいへんさを笑い飛ばしてしまうのが、好きだってことなんでしょうね。若いのに(といっても30歳だそうですが)、酔っ払いのかっこの上手なこと。ご機嫌な酔っ払いがふらふらと歩いているようにほんとに見えました。
2008,05,22, Thursday 3

色物は奇術です。松旭斎小天華さん。ずうっと前につつみ寄席に出ていると根多帳に載っていました。「自分にもできる奇術を教えてあげましょう。そこのお姉さん、ちょっとこちらへ」と呼ばれたのが私です。手のひらにぐるぐる巻いた腰紐が、あら不思議、するっと抜けてしまう、というやつです。言われたとおりやったら「ほらできた」!ところがうちに帰ってやったら、わからない!不器用なのです。
2008,05,22, Thursday 4

トリは三笑亭夢太朗師匠です。とても古典に造詣が深いと見ました。いろんな小話をおりまぜて、気がついたら「転宅」というネタにはいっていました。機転の利くお姐さんがどじな泥棒をすっかりだましてさっさと引っ越してしまう。泥棒さんが気落ちする気分がびんびんと伝わって、思わずため息が出てしまいました。
毎回、殺風景な舞台で、ようやく去年屏風を作ってもらったくらいなのですが、話が始まるとそこは長屋のご隠居さんのうちになったり、お姐さんの小粋なうちになったり、落語は本当に不思議な世界です。そこにズッポリはまりこむ楽しさ。すっかりとりこです。でも私もこのつつみ寄席以外に出かけることができず、年二回を楽しみにしているのです。