井口まみ
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なぜマンション紛争が起こるのか―学習会に参加しました

2008,08,23, Saturday

日本中で、「目の前に突然壁のようなマンションが建つ。やめてほしい」…。せっぱつまった住民のみなさんの運動がおこっています。ほんとに日本中で、いくつもいくつも!そういう運動をしている人たちが全国組織を立ち上げ、学習会を重ねています。今日は、飯田橋で「なぜ、日本で建築紛争が発生するのか」という学習会があり、会の代表でもある弁護士の先生が講演しました。
定員は40人。そのうち半分以上の人が、紛争の当事者で、しかも新潟、名古屋など東京以外のところからもたくさん参加していました。ごく普通の生活をしていた人たちが、ある日巨大なマンションを作る業者と渡り合わなければならない。生活も気持ちも一変します。知識も金力も業者と比べ物になりません。それでも「平穏な生活を返してほしい」と必死でたたかっているのです。なんとかならないのか。すがるような思いでこの会に集まっているのです。
わずか3時間の学習会でしたが、とても中身の濃いものでした。まず、こんな紛争が起こっているのは、日本くらいなものだそうです。一定の歴史をもっている欧米の都市では、高さと壁面を揃えるのは当たり前。低層住宅地に高層マンションなんて考えられないのです。
また、日本の無法地帯のようなマンション建設にさまざまな規制をできてきたのは、長い住民の運動があったからこそ、という歴史も語られました。いまも「建てたい」企業と「建っては困る」という住民のせめぎあいは続いていますが、そのひとつひとつがいい住環境を作っていく礎だということも確認されました。いまの法律の範囲でできることは限られていますが、それを精一杯活用して、世論にしていくことだと思いました。
川崎でも毎日のように困っている人が生まれています。「どうしたらいいのか」と相談もひきもきらず。全国の皆さんと励ましあって、無謀なマンション建設をやめさせるまでがんばろうと思いました。