井口まみ
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多摩川のしゅんせつを求め、国土交通省に会いました

昨年の令和元年東日本台風により、多摩川の川底に土砂が大量に堆積し、次に台風が来たら今度は多摩川そのものが洪水を起こすのではないかと、不安が募っています。

118768098_1797051817099634_2676263546811507996_oそこで9月4日「多摩川の治水対策を求める多摩区の会」の皆さんが、多摩川の一日も早いしゅんせつを求めて、国土交通省に直接要請を行いました。畑野君枝衆議院議員に仲介をお願いし、赤石ひろ子市議と一緒に参加しました。

国交省署名用紙この日のために「会」が「国土交通省に思いを届けましょう」と、自分の一言を書いて届ける署名用紙を作ったところ、わずかな期間に230名を超える方から届けられ、中村孝会長がそれを束ねて手渡しました。そこには「いつ台風が来るか不安でたまりません」「一日も早くしゅんせつしてください」などの声がたくさん書かれていました。

申し入れ書中村会長が住民の声を代表して申し入れの内容を説明。一日も早く多摩川のしゅんせつをしてほしいと繰り返し求めました。国土交通省から水管理・国土保全局治水課の山本補佐らが出席し、現在の取り組み状況を説明しました。

それによると多摩区に接する部分では、布田の上河原堰の上流で台風の前から行っていた国土強靭化計画による緊急対策で昨年度に16,000㎥の土砂を撤去しており、さらにひきつづき京王線の橋脚下など43,000㎥の土砂撤去を行うため、業者との契約などの作業が進んでいることがわかりました。これにより、2メートル川底が深くなるとのことです。このほか、川崎区に接している部分でやはり今年の11月以降に大規模な撤去の計画が進んでいるとのことでした。来年度以降の計画は今後早急に立てるということでした。(写真の資料の通りーこの資料は初めて公開されました。)

200904国交省 河道掘削資料

「会」の皆さんから、「今年が心配なので、もっと早く進めてほしい」という声が上がり、山本補佐は「その思いは重々承知している。できることはどんどんすすめたい」と答え、作業員の安全が確保できれば雨季の間も作業は進めると述べました。

118645610_1797052137099602_7945474940799518161_oしかしそれでも多くのところで大量の土砂が残っており、不安は尽きません。畑野議員は「小河内ダムの事前放流を行うことが合意され、下流の負担を減らすあらたな手段になっている。こうしたあらゆる方法で、今年も何としても洪水にならないように手立てを講じてほしい」と要望しました。また「今国が何をやっているのか全く分からないことが、住民の不安を増している。土砂撤去の作業をやっているところには看板を出し、作業の進み具合を示すとか、今後の計画を示すとか、目に見える情報を明らかにしていくべき」と求め、山本補佐は「そのように現地を指導する」と答えました。

118774826_1797052293766253_1031123063626861084_o私も今年の対策を強く求めるとともに「今後の課題として、上流に大きな遊水池を作るような抜本的な対策はとれないのか」と質問しました。すると山本補佐は「それは『多摩川河川整備計画』の改定が必要になるが、なるべく早く改定したいと思っているので、その作業の中で流域の皆さんの声を聴きたいと思っている」「多摩川流域は最も都市化が進んでおり、大規模なものはむずかしい。しかし行政や民間の協力を得て有効なものは作れると、個人的には思っている」と答えました。

7月に党の議員団で国の出先機関である京浜河川事務所に行ったときは、土砂撤去の計画が全く明らかにされなかったことから、あれから一気に進んだのだと思います。川崎市の職員も繰り返し求めていたそうだし、私たちの申し入れもその一助になったのかなと思います。まだまだ今年の秋は心配ですが、とにかくこれからも声を届け続けていきたいと思います。