井口まみ
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市議団で環境問題の学習会を開催しました

11月3日、日本共産党川崎市会議員団主催の環境問題の学習会がありました。この日を2日だと思い込むという頓珍漢なミスをして、1時間遅れたことを反省します(涙)。遅れたにもかかわらず、実におもしろかったので、報告します。

IMG_E2612[1]市議団では、北海道で環境問題のコンサルティングをされている(株)NERC(自然エネルギー研究センター)のセンター長・大友詔雄さんに、大都市である川崎市がどうやったら自然エネルギーに転換できるのか、産業都市の川崎市は現下の環境問題に寄与できるのか、を研究委託していました。1年にわたる研究の成果が「提言」としてまとまり、その発表会として開催したのです。提言のテーマは「いま、地球規模、国規模、そして川崎市でやるべきこと、できることー“パリ協定”・“SDGs”・”RE100”の取り組みを踏まえてー」という、まさに環境問題を全面的にとらえるものでした。

IMG_E2611[1]大友さんは、この研究をどういうスタンスで行ったのか、という根本的な質問に対してこう答えました。「川崎市に対して、どういう将来を実証的に示せるか。30年後を見通すのは難しいが、方向性なら示せるだろう」「今の社会の延長線上でいいのか、ここに住みたいという人間らしい思いを実現する方向にするのか、という両極が問われており、だれもが『今のままでいいとは思わない』という答えを出すだろう」「その方向性を示したいと思った」。大友さんは「住みたいまち」を、日本の原風景であるみどり豊かな「過去」の写真で示しました。

そして提言は①緑化と都市農業、②再生可能エネルギー、③水素、④交通、⑤廃プラと、まさに環境問題のほとんどの課題について詳細な提言を行い、とくに頻発する災害やコロナ禍という新しい問題も織り込んだ、最新の知見となりました。こんな知識を持つことができる市議団は川崎では私たちだけなんじゃないかと思います。

具体的にここに書ききれるわけがありませんので、関心のある方は冊子をお届します。少しだけ私の心に残ったところを。

IMG_E2610[1]脱炭素社会の具体的なイメージは『みどりのまち』。川崎の一番の課題は京浜工業地帯を形成する臨海部の工場群です。ここを緑で覆いつくす。「森の中の工場」を作るという提言です。最初聞いたときは奇想天外に思えたのですが、実は川崎市も「2050年温室効果ガス実質0」にむけ、そういう発想を持ち始めました。できるんじゃないかと思い始めました。

学習会の中でなるほどと思ったのは、世界的には新しい技術、新しい考え方がどんどん広がっているということ。日本のマスコミや政府発表だけではそれが全く分からないということです。ほんとかなあ、もっと勉強したいなあと思ったのは、廃プラを道路の舗装材に使うという技術です。日本では廃プラを燃やしてその熱を回収することを「サーマルリサイクル」と呼んでリサイクルの中に入れていますが、国際的には通らなくなっているとのことです。必ずCO2が出るからです。プラスチック混合アスファルトは従来品よりも持久力で6倍、耐久力3倍というのですが、ほんと??インドではすでに10万キロで敷設されているとのこと。実証結果を知りたい。

手をこまねていれば地球が壊れる。わかっていながら何ができるかわからないままでは、将来に責任を持てません。この中のできることから始めたいと思います。