井口まみ
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生田上浄水場を復活させよと、議論しました

IMG_49692月9日、川崎市議会環境委員会で『川崎市上下水道事業中期計画(2022~2025)』(案)の説明がありました。これからの4年間の上下水道の事業内容を決めるものです。

川崎市は、こうした計画を作る時、だいたい素案を作って議会の委員会で説明し、そのあとパブコメをやって、「案」を発表し、もう一度委員会にかけ、年度末に「計画」として確定する、という手順を踏んでいます。市民を代表する議員も含め、市民の意見を聞いているようにみえますが、なんのその。この中期計画案の策定でほんとにがっかりしました。

パブコメで一番意見が出されたのは、「生田浄水場を復活すべき」というものでした。水道事業に対する意見は73件。そのうち30件以上は生田浄水場を活用すべきという内容でした。委員会の説明でも「出された代表的な意見は、生田浄水場の復活と、下水道の耐震化の促進」と言いました。しかし、生田浄水場の復活を求める声に対する回答は「それは考えておりません」。

川崎市は生田浄水場を廃止したことにより、川崎市独自の水源は相模湖の1か所だけになりました。市民の飲み水の半分以上を、神奈川県の一番西の小田原の酒匂川の最下流から大きなポンプでくみ上げて巨大な導水管で運ぶ、神奈川県内広域水道企業団の水に頼っています。大震災がくれば、これは一度で壊れてしまうことがわかっており、1系統しか水源を持っていない川崎市は必要な飲み水が手に入らなくなる。その危険を回避するために、廃止が発表されて以来、地下水を水源とする生田浄水場を残せとずっと主張してきました。廃止されて6年。いまだにその声は途切れていないことが、このパブコメで明らかになったのです。

私は委員会で「声を聴かないのか」とただしましたが、「丁寧な説明はしていきたい」と言います。ではその内容はと言えば、「このパブコメの答えの中身で説明する」ということで、結局ドアは閉めたままということです。私は「市民の声は、生田浄水場を復活させよということだ。それを反映させないのは許されない」と主張し、あらためて「この委員会における私の意見は、生田浄水場を復活させるべきということだ」ときっぱりと述べました。