井口まみ
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予算審査特別委員会で質問-その1 生活保護世帯の大学進学について

202203 予特 (2)予算審査特別委員会で質問に立ちました。川崎市議会は、議員全員で特別委員会を作り、希望者全員が30分の質問を行います。私は9日、5つのテーマで行いました。

そのうち、まず、生活保護利用世帯の大学進学についてです。

生活保護利用世帯の子どもが、大学進学すると世帯分離させられ、生活扶助は削られます。大学に行くのは個人のぜいたくで、生活保護に頼らず働くべき、ということです。1970年までは高校進学も認められませんでした。そこでなぜ高校進学は認められたのか、川崎市も生活保護世帯の中学生に進学のための学習支援を行っている理由を聞いたところ「進学率が80%を超え、相応の教育が求められるようになった」「貧困の連鎖を断ち切るため、高校進学できるよう学習支援を行っている」という答弁でした。そうなのです。社会的な自立のためにも貧困の連鎖を断ち切るためにも教育が必要だということが、確立した考え方なのです。ならどうして大学はだめなのか。すでに専門学校も含む進学率は8割を超えています。

しかも今重大なのはコロナ禍で、大学進学した青年たちの生活が追い込まれているという問題です。生活保護から外されて学費も生活費も自分で稼がなければならないのに、バイトがない。保護費を削られた親に頼るしかなくなっています。ほんとうにたいへんなことで、子育て臨時給付金も支給対象ではなく「何も支援がない」と言われているところです。

答弁は「すでに高校などへの就学によって得られた技能や知識を活用すべき」で「自助助長及び一般世帯との均衡の観点から配慮が必要」ということでした。国にも意見は言わないと。ただ、貧困の連鎖を断ち切るために、夜間大学は認めていること、住宅扶助は削減しないなどの制度ができているとのことでした。

いま、生活保護世帯に限らず、大学生はみんなたいへんな生活をしていることが、民生同盟の0円スーパーで明らかになっています。親の収入にかかわらず教育の機会をすべての青年に与えるのが、教育の機会均等です。教育を受けるのはその人のためだけでなく社会のためです。だれもが安心して進学できるようにするべきで、まして、制度によって壁を作ることはあってはならないと強く思い、今回の答弁は前向きではありませんでしたが、繰り返し取り上げることで変えていきたいと思います。

ジャケットはウクライナカラー。ミモザは昨日の国際女性デーに連帯して、造花を手作りしました。