はつらつレポート

生活保護を基礎から学んできました

2010年8月24日

「住民の“生存権”を守るために 基礎から学ぶ生活保護」という、議員むけの研修会に2日間行ってきました。全国からたくさんの議員が集まって、それはそれは盛況でした。主催者は、弁護士さんが中心になって作っている「生活保護問題対策全国会議」と、学者、現場の自治体職員などが作っている「全国公的扶助研究会」。そういう組織があって、日夜困っている人たちのことを考えていることにまず驚きました。

untitled 1日目は、全国会議事務局長で弁護士の小久保哲郎氏の「生活保護申請援助の基礎知識」という講演と、反貧困ネットワークの湯浅誠氏の講演。写真はちょっとぼけてますが、湯浅さんです。

2日目は、これまた専門的に研究している国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩さんの、いまの貧困の実態という講演のあと、分科会へ。わたしは「生活保護手帳実施要領を学ぶ」に参加しました。

ほんとにどれもこれも、基礎の基礎、イロハのイの学習でした。何がいちばん基礎にあるかといえば、それは憲法25条です。生活保護といえば、行政に行けばまるで厄介者のように、いかに追い払うかという態度で扱われ、市民的には「もっと低い年金で暮らしているのに」とやっかみのようにいわれる、けっしていい印象をもたれていない制度です。でも、本来すべての国民に「健康で文化的な最低限度の生活」を保障する重要な制度です。分科会では、そのために実に柔軟に、どんなケースの人でも救えるようにとよく考えられている制度のはずである、ということも学びました。生活保護を受けてもけっして楽な生活はできないのですが、それでも年金くらしの方よりも高いということはよくあります。でもそれは、生活保護基準が「健康で文化的な最低限度の生活」を営むに必要な額、と国が認めているということであり、年金額をこそ、もっと引き上げなければならないということなのです。

いっぽうで、国が財政難を理由に支出を抑えようとするため、なるべく保護を受けさせないという作戦を展開します。もともとどんな人も救うために制度があるので、制度をねじ曲げて、ひどいところはうそをついて追い返そうとするという実態が生々しく報告されました。これをどう撃退するか、ほんとに目からうろこの話をたくさん聞きました。それを現場の自治体職員の皆さんからも学ぶことができました。いやあ、うちにもこういう職員がたくさんいたらいいなあ。

川崎は、制度をねじ曲げてうそをついて追い返すということはそうありません。北九州のような餓死者が出るということはありませんが、でもやっぱり、なるべく受けさせないように、予算を抑えるようにという力が働いています。いまの世の中、いつ仕事がなくなり、生活に困るようになるか本当にわからないというたいへんなときです。もっと仕事を増やして、みんなが安心して働けるようにすることはもちろん、最後のセーフティネットが、困っている人はすべて救うようにきちんと機能するよう、監視の目をしっかりと持たなければならないと、あらためて思いました。

年金をもらっている方、派遣などで働いている方でも、生活保護の基準に満たない収入しかなくて、本当に生活に困っている人は、生活保護を受けられる可能性があります。ぜひ一度、「くらしの相談センター 多摩」にご相談ください。受けられるかどうかすぐわかる計算ソフトも買ってきました。