井口まみ
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後期高齢者医療広域連合議会の定例会で質問しました

井口議員_175歳以上の医療保険である後期高齢者医療制度。神奈川県域を対象に「広域連合」という県でも市町村でもない中間みたいな自治体組織で運営しています。ここにも議会があって、県内の市町村議会から議員が派遣されているのですが、私も今年その一人になりました。

議会は原則として年2回。予算審議と決算審議に合わせて議案も審議します。この8月は、昨年度の決算が大きな議案でした。会期はそれぞれたった1日!というか、午後2時からだったから半日ですね。横浜のきれいなホテルでした。

この後期高齢者医療制度というのはほんとにひどい制度です。年を取れば病院に行く回数が増えるのは当然です。多くの高齢者は、かかった費用のうち1割は窓口で自己負担。あとの9割は保険から給付されます。その9割のお金のうち半分は国や自治体、4割は現役世代、後の1割を高齢者自身が保険料として出しています。ということは、病院に行く人が増えると、そのぶん保険料を多く集めないといけない。仕組みとして保険料はどんどん上がっていくという制度なのです。この保険料の見直しは2年に1回と決まっているので、来年4月には改訂されますが、まさに恐ろしく値上げになると予想されるのです。

神奈川の保険料は東京に次ぐ全国2番目の高さ。平均で年85,724円です。いろいろ減免制度はあるのですが、そもそも県内の高齢者の55%は所得なし。200万円以下の人たちが87%に達します。その人たちが医療の保険料を払い、病院に行けば1割の窓口負担。介護保険料も年金から天引きされてサービスを利用すれば1割負担。年金は毎年減らされ、税金まで天引きになって、生きていけないようなとられ方です。昨年度の決算を審議する今回の議会で、私は、「この高い保険料を下げようとする努力もなく、県内の高齢者の生活を苦しめてきたことに賛成できない」と決算に反対しました。そして、次回の保険料の算定に当たっては、絶対に値上げしないことを強く求めました。

広域連合議会議員は全部で20人。そのなかで共産党の議員は私と横浜市鶴見区の古谷やすひこ議員の2人です。半日の議会で発言したのは私と古谷さんだけ。2時に始まって4時半には終わってしまいました。共産党議員が発言しなければ、30分もあれば終わっていたかもしれません。広域連合長という、いわゆる首長も各自治体の持ち回りなのですが、偶然にも今年から川崎の阿部市長でした。写真にも写っていますが、低所得者への配慮を求めても、「国の制度の通りやっていく」という答弁だけで、ほんとに血も涙もないという感じでした。

でも本当に来年、保険料がガンガン上がってしまったら、生きていけません。あと半年の間に何とかしなければ。高齢者の団体や医療関係者と相談したいと思います。