井口まみ
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TPP参加には絶対反対!学習会に120名

 PENTAX DIGITAL CAMERA TPPはおかしい!という団体で集まって学習会を開きました。すっかりテレビでおなじみになった、東大の鈴木宣弘先生の話にみんなでうなづき、怒り、そして団結を固めました。

ようやくマスコミでも、TPPに参加することは日本の国民の生活を破壊することだということを少し報道するようになりました。でもこれが日本をつぶす道、亡国の道だということを正しく報道しているマスコミがまったくないことに、危機感を感じています。鈴木先生は、「政府が大丈夫だといって、本当に大丈夫だったことがない」といわれましたが、まさにこの問題は絶対にだまされてはなりません。

「環太平洋連携協定」という名前ですが、その実態は、アメリカの言いなりになる国を作るというものです。参加国はありとあらゆる貿易の障壁をなくす。関税はもちろん、非関税品目も、すべて同じにしなければなりません。そうしたらどうなるか。一番の問題は、食料であることはいうまでもありません。コメの関税をなくしたら、海外から安いコメがどっと入ってきます。鈴木先生の話を聞いて本当にぞっとしたのは、アメリカは、日本で売れるコメを作る農家に莫大な補助金を出して、「とにかく日本に売り込め」と指導しているのだそうです。もし、関税がなくなって、日本では国産の高いコメが売れなくなって農地が荒廃し、ぺんぺん草しか生えなくなったあと、アメリカの政治的意図で、日本向けのコメを出したり引いたりするようになったら…。戦国時代の兵糧攻めとおんなじです。

コメだけではありません。鈴木先生は次々と恐ろしい話しをし始めます。アメリカの企業が「日本のこの制度は貿易の障害だ」と訴えたら、どんな制度もやめなければならない。これを「毒素条項」というのだそうです。最初耳で聞いたときは「独訴条項」かと思ったら、アメリカにとって有害な障壁を毒素とみなすのだそうな。今標的に上がっているひとつが、共済です。安い掛け金でみんなで支えあって病気のときなどに備える、あの共済は「アメリカの保険会社の進出に障害だ」。外国人労働者が自由に働けないのも、障害だそうです。医者、看護師、弁護士、みんなみんな、自国の国民を守ることはいけないことになるのだそうです。

そしてこの協定に入るためには、「すべての障壁をなくします」と誓い、アメリカの議会の承認を得なければ入れない。どこまで卑屈にならなければならないのでしょうか。そんな協定はおことわりです。野田首相は「国民がいやだといったら、それははずしてもらうように努力する」というようなことを言ったようですが、それは無理なのです。無理だとわかっていて国民をだましているのです。

鈴木先生の話は何から何まで頭に来て、こんな政治がまかり通る国に暮らすこと日本とに嫌気がさしましたが、最後に「野田首相が参加すると表明しても、これからまだまだ参加の承認をしてもらい、条約の批准をするまで多くの時間が必要。国民が声を上げる時間も十分ある。何よりたくさんの人たちに知らせることが重要。一緒に頑張りましょう」といわれ、ほんとに励まされました。さっそく、街頭宣伝に出かけよう!