井口まみ
井口まみ井口まみ

一般質問 その2 ~高齢者がリハビリに使える多摩スポーツセンターに~

「トレーニングマシンなどがあったデイサービスの事業所が閉鎖になり、いくところがなくなった」という相談を、多摩スポーツセンターのすぐそばに住む要支援1の男性から受けました。週1日でも体を動かすことができたのに、今は行くところがなくうちにこもってしまったというのです。この相談から2つの大きな問題点が見えました。

一つは、介護保険のデイサービスを行う施設は、ずっと座って活動をするところが多く、体を動かせるところが少ないという問題。もう一つは、せっかく多摩区にできた多摩スポーツセンターは介護サービスを受けるくらいの高齢者が行くには敷居が高いということです。

一つ目の問題は、今後の課題として残しておきましたが、確かに調べてみると、デイサービスの整備には、体を動かすようなスペースや機材には補助が出ません。いくつかのところでプールやトレーニングマシンを設置していますが、それは事業者の負担で、できるところがやっているだけです。そういうところは人気があって、なかなか入れません。いつだったか、近所のデイサービスに視察に行きましたが、そこでは利用者は女性が圧倒的に多く、男性は「一日座ってなにかするのもたいへんで、きてくれない」とのことでした。確かにうちにこもっている男性を何人も知っています。これは、対策をしなければならない、と思い、次の機会にとりあげることにしました。

当面、多摩区には目の前にプールとトレーニング室があるのですから、これを使わない手はありません。多摩スポーツセンターは最初から市民の意見を取り入れて作られてきました。最初にみんなで議論したコンセプトは「高齢者も障がい者もいつでも使えるみんなの施設」ということでした。いままでなら利用しなかった高齢者でも、使えるようにするというのが多摩スポーツセンターのあり方です。

多摩スポーツセンターが介護事業者になるわけには行かないので、私は、デイサービスをやってもらうのではなく、介護度に関わらず、少し手を借りれば日常生活に役に立つという運動をサポートしてもらえたらいいのではないかと提案しました。そのためには、まず気軽に来てもらうことが必要です。以前から「東京や横浜ではプールは高齢者割引がある。川崎にはない」と指摘されていました。そこで、「高齢者割引を検討してほしい」と質問しました。多摩区長は、「難しいが検討する」と逃げ腰です。これも引き続きの課題となりました。また、プールで高齢者向けの安価なリハビリを行うよう質問しましたが、こちらも検討課題に。いっぽう、トレーニング室にはインストラクターがいるので、その人と相談すれば、高齢者に合ったトレーニングはやってもらえそうです。何はともあれ、みんなで行かないと改善されません。引き続き高齢者のみなさんと作戦を練ることにします。