井口まみ
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明石市でリフォーム助成、西宮市で「しごと相談室」を視察しました

関西に視察に行きました。1日目は明石市と西宮市、2日目は神戸市です。まず1日目から報告します。

明石市はリフォーム助成制度を、一度廃止しながらおととし復活させました。ほとんどどんなリフォームでも、市内の事業者に発注したら1割補助。上限は10万円です。100万円以上のリフォームに10万円の補助がもらえるのです。こうした制度はすでに全国で300を超える自治体で行っていて、大変歓迎されているのですが、明石市にわざわざ行ったのは、この制度の経済効果を精密に計算したからです。その内容や考え方を聞くとともに、実際にこの制度のために運動してきた建築組合の皆さんにも話を聞きました。

明石市の計算によれば、リフォーム助成の経済効果は、約12倍。10万円の補助で、120万円分のお金が動いたということです。明石市はリーマンショック以降、国が推進した緊急経済対策で69もの施策を行いましたが、それが本当に経済効果があったのか、調査しました。そのなかで、最も経済効果があったのがこのリフォーム助成だったそうです。ちなみに、第2位はプレミアム付き商品券だったそうです。

そもそもこの経済状況では、すぐ必要でなければ、屋根を直そうとか、壁を直そうとか思わないでしょう。10万円もらえるとなれば「じゃあやろうかな」。これがまず仕事おこしになります。そして、壁をきれいにしたら「カーテンも新しくしようかな」と、買い物に行く。市内でお金が回るようになるのです。これが地域経済の活性化の一つのきっかけになる。それをわずか1割程度の補助で始められるのですから、税金の使い方としてとても効果的だということなのです。

市の担当者は経済労政課。中小企業の活性化が仕事です。市民からも事業者からも喜ばれる仕事ができてほんとにうれしそうでした。これが本来の自治体の仕事だと思いました。建築組合の皆さんと、一緒に頑張った共産党の市会議員さんの話もおもしろかった。毎年毎年市と掛け合って、一生懸命運動してきたことが成果になっているという喜びがあふれていました。川崎市はこのリフォーム助成、ちっともやろうとしません。でも何としても実現させたいと改めて思いました。

西宮市では、「しごと相談室」という施設を見ました。「仕事に関するどんな相談でもどうぞ」と開いています。西宮の若者たちが西宮で働き、西宮を活性化させたいというNPOが委託を受けて、本当に一人1時間2時間話を聞いて、いちばん自分に合った仕事を見つけることを支援するという活動です。「市がちゃんと予算をつけてくれるのでがんばれる」とのことでした。あたたかい雰囲気の相談室でした。これもいいなあ。