井口まみ
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川崎の水源を守れ―学習会が開かれました

浄水場学習会2

多摩区の地下水と生田浄水場を守れという運動が始まって4年になろうとしています。最初は、地下水は美味しいのに、という思いからでしたが、東日本大震災で、遠いところから水を持ってくるのはあまりにもリスクが大きいことが、身に迫って理解され、地下水のある多摩区の運動から、全市に広がっています。この日は、市のど真ん中の中原区で学習会が開かれました。

講師はお二人で、一人は横浜市の水道局で長く働いておられ、いまは、自治労連・公営企業評議会の渡辺卓也さん。もう一人は水道住民訴訟を起こされたかわさき市民オンブズマン代表幹事の穂積弁護士です。

横浜市の水道事業から学ぶことはほんとに大きかったです。いろんなことを学んだのですが、ひとつだけ。生田浄水場をなくして川崎市は、56キロも遠い小田原の酒匂川の下流から水を運ぶ計画ですが、川の水というのは、守らなければならないということです。横浜市は道志村を水源としていますが、道志村の敷地の3分の1を横浜市の市有地として、山林の維持管理を行っています。いま、酒匂川の上流では、おととしの台風被害で大変な土砂崩れがあり、あと何年も治らないということから、水道水を取り込む飯泉取水堰では大変な土砂が堆積しています。「川の水を使うというのなら、そういうことも含めてコストを考えなければならない。水は守らなければ、簡単に手に入るものではない」と渡辺さんは言われます。なるほどなあ。

穂積弁護士の話もとても勉強になったのですが、そのうちのひとつ。「これは民主主義の問題だ」と言われます。「市民は、これまで水がどこから来るのか、どういう計算で水道料金を払っているのか、本当に知らずに、無知のまま置かれている。いま、市民が真剣に解決策を討論するべきではないのか」という問題提起をされました。川崎市民は、無駄なダムを作ってその付けを払わされているということも知らない、それでいいのか、ということを市民の皆さんと考えていく、そういう裁判になっているということに、これも、なるほど!

いよいよ生田浄水場を残したいという思いが募ります。がんばろう。