井口まみ
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認定子ども園の開園式に出席しました

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中原区にあった川崎市立新城幼稚園がこの三月でついに廃園になり、跡地に「みらいこども園」という幼稚園と保育園を合体させた施設ができました。その開園式に呼ばれて参加しました。

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国が推進してきた幼稚園と保育園をいっしょにする幼保一元化の実験のような形態の園が全国でできています。いまのところ、制度として合体できず、ひとつの建物に、幼稚園と保育園をいっしょにして、子どもがいる時間はいっしょに遊ばせるという形態をとっています。0歳から入学前までの保育園としての補助金を入れて保育する定員と、3歳から入学前までの幼稚園としての定員をそれぞれ決めて、入園させるのです。

運営を担うのは、麻生区にある田園調布学園大学。幼保をいっしょに運営することで、幼児教育はどのような工夫が必要か、研究をかねるということも明らかにされました。国も市も、そして研究者もまだそういう段階だということがよく分かりました。幼保一元化のもともとの発想が、保育園は税金がかかりすぎる、幼稚園のようにたくさんの子どもを少ない先生で見ることができるようにしたいという、国の構造改革の中から出てきているだけに、これからしっかり見ていかないといけないと改めて思いました。

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私たちは、公立幼稚園をなくすなとずっと求めてきました。市は公立幼稚園をどんどん減らしてあと2つの園(新城と生田)にしておいて、「安い保育料で通えるのは不公平」と公立幼稚園をついに廃止したのです。川崎市はおそらく全国1幼稚園の保育料が高い。補助も都市部では最低ランクです。保育園も待機児童の多さで全国有数です。行政はもっと地道にいまの制度の中ですることがあるのではないか。とても複雑な思いで、イギリスから直輸入したという素焼きのレンガ作りのきれいな園をあとにしました。