井口まみ
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予算審査特別委員会の質問 その1-震災時に障がい者はどこに避難するか

東日本大震災からちょうど3年。いろいろ考えたのですが哀悼の意も鎮魂の気持ちも、言葉ではうまく表せません。復興がちっとも進まないことに対する国政への怒りも、簡単な言葉では言い尽くせない。被災地に行くこともできない私に、いまできるのは、必ず来る首都圏の地震のときにはその苦しみを少しでも減らすこと。そのために議会でこちらも遅々として進まない行政の震災対策を進めることだと思い定め、とりくみました。

避難所にはたくさんの人が集まってくることは避けられません。そのとき、障がい者や高齢者など、避難所に居続けることが難しい災害時要援護者は、国のマニュアルでは「福祉避難所」にいくようになっています。しかし、現状では普通の避難所もすぐ立ち上がるかどうかわからない。川崎市では、この普通の避難所を1次避難所として、とりあえずそこにいてもらい、災害時要援護者を受け入れられる条件が整った福祉施設を2次避難所として、あとでそちらに移ってもらうということにしています。

障がい者団体の皆さんはずっと不安に思っています。大きな災害のたびに避難所では暮らせない障がい者や高齢者のみなさんと家族は、車の中にいたり、壊れた自宅にいたりしたのです。1次避難所に行っても大丈夫か、2次避難所に直接行ってはいけないのか。私の2年前の質問では、まだ手がついていない状況で、障がい者も安心できるよう、急いで準備を進めることを求めました。今回の質問では、ようやく市役所内に検討会議ができ、福祉施設とも初めて懇談を行ったことがわかりました。まだまだ、実際に安心して避難所に行ける状況ではありませんが、市の担当者が何とかしようと動いていることはわかりました。

そこで提案をしました。福祉施設も被災しているかもしれないので、やはりまず1次避難所に行くことがわかりやすい。そこで、災害時要援護者が安心できる避難スペースを必ず作るよう、訓練の時から徹底すること。その担当者も明らかにしておくこと。そうすれば、いまから皆さんにお知らせすることができます。問題は、避難所の訓練を行っているところがまだ本当に少なく、まして障がい者の対応を考えているところはまずないということです。避難所の訓練自体が求められています。そこに要援護者の避難スペースを作ることを徹底するよう求めました。

また、2次避難所の整備もこれからです。備蓄物資もありません。市の予算でそろえる必要があります。障がい者通所施設を2次避難所にするなら、通所の機能をなくさないようにしてほしいという要望も伝えました。市も検討するということです。

ああ、こうした対応策ができるまで、地震が来ませんように。