井口まみ
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生田地域に社会教育の機会実現ー出前講座を9月から (6月議会報告)

川崎市多摩区の生田地域には、社会教育施設が一つもありません。かつて市民館・図書館分館を作る構想がありましたが、行財政改革で白紙になり、市民の文化的な活動も場所がなくてできないという問題がずっと続いています。

私は初当選いらい、12年間、生田地域に社会教育施設を、とずっと取り上げてきました。昨年の6月議会で、「せめて、生田出張所で出張講座を行うべき」と取り上げました。これは、何年か前に岡山市に視察に行って、「なるほど」と思った経験があったからです。

岡山市には中学校区に一つずつ公民館(川崎市の市民館)があり、このうちの高島公民館というところに行きました。川崎市の市民館が各区に1か所であるのと比べるとずっと身近に学習の場がありますが、それでも、中学校区が広く、公民館に近い地域と遠い地域が生まれます。遠い地域の人はなかなか足を運べないので、その地域の町内会館を借りて、出張講座を開催したというのです。内容も、まず公民館を知ってもらうため、親しみやすい落語をやったということでした。

この例に学び、生田でも出張講座を行って、少しでも市民の学びの場を、と求めたところ「検討する」とのことだったので、1年たったこの6月議会でどうなったかただしたのです。

渡辺教育長の答弁は以下の通りです。

「多摩市民館の出張講座についての御質問でございますが、多摩市民館では、各種事業の参加状況等を踏まえ、生田地区における学習ニーズや、望ましい事業内容等を考慮しながら、生田出張所の会議室での出張講座の開催について検討を行ってまいりました。

その結果、生田出張所におきまして、本年9月から全5回の講座として、退職後のシニア世代の地域デビューを支援する「シニアの社会参加支援事業入門編」を開催することにいたしました。

この講座では、地域で自分らしく健康に暮らすことや、地域でのつながりなどを学習テーマとしながら、地域で支え合える関係作りや、自発的に地域で活動することの大切さを学ぶ機会にしてまいりたいと考えております。」

さっそく9月から実現することになりました。平日の昼間、5週連続講座のようです。講師も決まってきているようです。生田出張所の広い会議室はいつも空いています。ここを有効活用し、たくさんの人が参加していくれればいいなあ、と思います。そしてここから、新しい自主講座が生まれ、地域のさまざまな活動の拠点になったらほんとうにうれしいことです。

そして質問では、こう締めくくりました。「これが一度限りにならず、繰り返し回数も増やしていくことを要望します。そして、そのためには教育の場がなければならないことがあきらかであり、学校施設の開放では代用できないのですから、施設整備を、繰り返しになりますが、改めて求めておきます。」