井口まみ
井口まみ井口まみ

土砂災害ハザードマップの説明会がありました

2015-11-11 19.07.1811月11日、多摩区で「土砂災害ハザードマップ」の説明会があるというので参加しました。9月10日の大雨の際、このハザードマップを知っているかいないかが大きな分かれ目になったので、どういう説明をするのかと興味津々で行きました。

2015-11-11 19.07.56この説明会は昨年の広島の大規模な土砂災害のあと、川崎市はどうなっているのかという問い合わせが相次いだので昨年から行っているとのことでした。そうだったんだ。対象は県が指定する「土砂災害警戒区域」…ハザードマップで色塗りされている地域にお住まいの方。私は多摩川のほとりなので対象ではなかったのですね。

川崎市には大きな山がないので広島のような土石流や地すべりはなく、いわゆる「がけ崩れ」の対策を行えばよいとのこと。と言ってもたくさんのがけがあるので、とりあえず国では「斜度30度以上高さ5メートル以上の斜面の下に5軒の人家がある」というところを「土砂災害警戒区域」として指定する、ということにしました。多摩区にはそういうところが数百か所あるということです。もちろんこのすべてが崩れるわけではありませんが、崩れないとも言えない。だからこのすべてに擁壁を作って崩れないようにするということはとてもたいへんだし、いまの仕組みではその対策は土地の所有者がしなければなりません。大雨や地震はいつ起こるかわからない。どのがけが崩れるかもわからない。そこで、「こういう地域の人たちはすぐ逃げましょう」というのが、区域を指定する意味だということでした。

2015-11-11 19.31.49参加者から質問が出ました。「そういう説明は全市民にしているのですか。崖下の人家だけが知っていても意味がないのでは」。担当者は「全部の人に知らせるのはとても無理なので、ハザードマップは対象のお宅にしか配っておらず、あとはホームページで見てもらいたい」と答えました。

実際、9月10日に大雨が降って、この土砂災害警戒区域の人たちに避難勧告が出ました。ハザードマップが配られて初めてです。そもそも避難勧告が出たことをわかっていたのか、自分は逃げるべきだと自覚したか、近所の対象地域に行かないようにしたか、私は改めて検証が必要だと思いました。

なお、ただ逃げるだけを説明されたわけではありません。擁壁を作れるならしっかり作ったほうがいいわけで、川崎市は土地所有者が擁壁を作ったり直したりするのに補助金制度を作っています。最高300万円まで出すようですので、気になる方はいちど問い合わせてみてください。

川崎市宅地防災工事助成金制度

http://www.city.kawasaki.jp/500/cmsfiles/contents/0000027/27631/takuchijyoseikinpanf.pdf