井口まみ
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水素自動車に試乗しました

未来1川崎市が水素で動く自動車「MIRAI」をこの2月に購入。市会議員に試乗のご案内がありました。同僚の勝又光江議員と乗ってみました。

水素をガソリンのように充填し、空気中の酸素を取り込んで水を作らせると電気が起きる。未来2この電気でモーターを回して自動車を走らせるという仕組みです。そういえば、小学校のころ、水に電極を入れると水素と酸素になった、この逆をやれば電気が起きるわけですね。この車には水素を5キロ入れるだけのタンクが入っていて、そのために4人乗りにしかできないそうですが、5キロの充填で走行距離650キロになるとか。最高時速175キロまで出せます。いまは1台723万円(税込み)ですが、国の補助が202万円、県が101万円あるので、420万円で買えるということです…。生産が追いつかず、今注文すると4年まちだそうです。

未来3乗ってみると、なんといっても音がほとんどしません。まったく静かです。後ろからこられたら気がつかないかもしれない。当然ですが排ガスは出ません。その代わりに水が出ます。水素を1キロ使うと水が60CC出るそうです。市役所の周りを一周してもらったのですが、派手に水素自動車だと宣伝しているので、たくさんの視線が。クラウンの仕様ということで座り心地も最高でした。

未来4まったくCO2を出さない究極のエコというということです。写真は車の前部分にある空気の取り入れ口。水素さえあれば、こうして酸素を取り入れていつでもどこでも電気が作れる。そして水素は水と電気があればいくらでも作れます。電気をためるのは難しいですが水素の形にしておけば、輸送も備蓄もできるというわけです。しかし現在の問題は、コストが理由でこの水素を石油から作っていることです。自然エネルギーによって電気を起こして、水から水素を作るのにも化石燃料を使わないという技術が、コストの面からも普及すれば、本当に究極のエコでしょう。そこまでしっかり循環させるための努力と公的な支援が求められているのではないでしょうか。

ガソリンスタンドの代わりの水素ステーションは、県内にはまだ数ヶ所しかなく、自動車が普及し始めるころの昭和の日本のような状態かな、という感じです。でも環境委員としては、「珍しいものに乗せてもらった」ということで終わらせず、ここからエネルギー問題をしっかり考える機会にしたいと思います。