井口まみ
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川崎市が放射線測定の項目を休止・変更します

3月10日の川崎市議会環境委員会で、5年間行ってきた各所での放射線測定のあり方を見直すという報告がありました。

放射線モニタリング計画の変更について.pdf

20170310172233-0001内容は上記のPDFの一覧表のとおりで、空間放射線量の測定は、もともと神奈川県が行っている臨海部の測定地点以外の3ヶ所(川崎区殿町、中原区役所、麻生区弘法松公園)は休止します。水道水と水道原水の測定は月1回から3ヶ月に1回に減らします。そのほかにも休止するのは7項目。回数を減らすのが7項目ありました。いずれも4月1日からとのことです。

農産物、流通食品や学校給食は当面、現行の測定頻度、体制を継続するとしていますが、「適時に見直す」としています。

なぜ今見直しなのか。市の説明では、このモニタリングは福島第1原発事故により放出された放射性物質の「環境への影響による市民の不安解消を図るため」始めたが、事故から6年近くたち、「一部を除き、国の基準値や市が定める管理目標値等を下回っている」から、変更するといいます。ただし、「測定体制を強化する必要が生じた場合は直ちに測定を開始する」とし、測定をやめる項目もあくまで「休止」であって、「廃止」ではないとしています。

私は市のこのスタンスに本当に違和感を覚えました。福島第1原発はまだ、放射性物質がどこにあってどのようになっているのかもわからない、いつどうなるのかまったくわからない状態です。まだ大きな余震が続いています。もっと関東に近い原発の再稼動もたくらまれています。「直ちに測定を開始する事態」というのが起こる可能性が残念ながら否定できないなかで、5年たったから、もう市民の不安も減っただろう、というのは違うのではないでしょうか。

そう指摘した私に担当の課長さんは「市民から意見があれば、対応の見直しも検討する」と答弁しました。やはり市民の意見を寄せることが必要だと思いました。