井口まみ
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京急大師線の地下化工事の現場を視察しました

2017-05-26 11.01.51まちづくり委員会で、京急電鉄大師線の連続立体交差事業の工事現場を視察しました。頭の真上を電車が通り過ぎるのを地下から見上げるという、貴重な体験をしました。

京急電鉄大師線は、川崎駅から川崎大師駅を通り、小島新田駅までの赤い電車がかわいい約5キロの路線です。この5キロの間に15の踏切があって、川崎市の臨海部や都心を結ぶ大きな道路の渋滞の原因になってきました。そこで大師線全体を地下に潜らせる計画が1993年、24年前から始まりました。なかなか用地の確保などが進まず、いま、第1期の①区間(小島新田駅ー東門前駅 1・2キロ)を暫定整備として、小島新田駅から地下に入り、産業道路駅だけを地下にして次の地上の現在の東門前駅につなげるという工事を行っています。これだけでも産業道路第1踏切という、一日に車が25000台通る踏切を解消できます。この部分の完成予定は2019年度です。

よく使われる手法は、現在の線路の横に新たに1線作って、まずそちらに電車を走らせて、空いたところに新線を作るとか、大きなシールドで穴を掘りすすめるとかするそうですが、まわりに住宅があるため線路を動かすことができず、地盤にも問題があって、毎日電車が走っている土地の真下にそのまま線路をつくる工法となったそうです。まず線路わきに長大な鉄の杭をそーっとそーっと打って、土止めをし、線路に絶対に影響を及ぼさないように線路の下の土を抜き、線路の真下に鉄の支えを組んで、電車を走らせながらその下で作業をするという、ちょっと素人には信じられない工事をしていました。プロモーションビデオを見せていただきましたが、最初のくい打ちだけで5年かかったそうです。

2017-05-26 10.54.04地下に入ると、しっかりしたコンクリートのトンネルが出来上がっています。そして天井の鉄格子の上を、電車が普通に走っています。大変な苦労があったのだろうと思います。しかし、私がいちばん思ったことは、いまの技術なら電車が走りながら真下も掘れるんだということ。小田急線の地下化を求めて運動を始めましたが、とても意を強くしました。いまなら、この現場を一般の方も案内していただけるそうなので、多摩区からぜひ見学に行こうと思います。