井口まみ
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日曜日は大忙し--障がい者団体の活動に触れて

6月18日日曜日は、朝からどんよりとした梅雨空で、天気予報どおり午後から降り始めました。暑いのもたいへんですが、じめじめするのもうっとうしいです。そんな日曜日、朝から大忙しでした。

IMG_9738[1]朝は多摩区の消防大会。多摩消防団が9つの班ごとに「小型ポンプ操法」の技術を披露します。水源から小型ポンプを使って放水し、的を倒す。速さと行動の正確さ、機敏さを点数にして競い合うのです。普段は地域で生業を持つ若者たちが、夜や日曜日に集まって訓練をしています。ホースの扱い、ものすごい圧力の水の扱い、指揮命令系統など、日ごろ訓練しておかなければ、実際の火災現場では動けない。長年の消防の経験から生まれた大会なのだそうです。この人たちが地域で防災や災害時の支援をする役割を担います。少しでも声援を送りたいと、毎年なるべくすべての班が終わるまで見学しています。

IMG_9748[1]その足で多摩市民館に行って、障がい者団体が共同で開催している「多摩ふれあいまつり」へ。年々参加者が増え、にぎやかになりました。1階のロビーでは、作業所で作られているお菓子や手作り品などの販売が。大ホールでは音楽サークルの発表や会議室でそれぞれの障がいを理解してもらうための展示やデモンストレーションなど、多摩市民館全体が障がい者福祉を理解するところになっています。

IMG_9746[1]この中のひとつの作業所のブースで、はじめてボッチャ競技を見ました。リオパラリンピックで一躍有名になった競技ですが、実際にボールに触るのも初めて。多摩区内ではこの作業所くらいしかやっているところはないそうです。パラリンピックの競技としては障がいがある人しか参加できませんが、普通に楽しむのであれば6畳間くらいのスペースがあれば、誰でもできるし、高齢者のリハビリなどにも最適だといいます。これは面白そうです。

IMG_9749[1]さらにそのあと、高津区の中央支援学校で開かれた、NPO法人わになろう会の総会にうかがいました。障がい児の支援を中心に、ニーズに合わせたたくさんの事業を行っている、市内でも有数の法人です。お昼を食べる暇がなかったので、お弁当を作っている作業所のちらし寿司を会場でぱくついて、参加です。事業報告をうかがいましたが、障がいを持つ子どもとその家族によりそい、その願いをかなえるために全力を上げている姿に頭が下がりました。

多摩区の団体のみなさんも、わになろう会のみなさんも、障がいがある人たちを中心にして、その人たちがいきいきと生きることにまわりが自然に手を出し、仕組みを作り、支援しているということを実感しました。歴史のなかで差別されてきた障がい者の権利を保障し、一人ひとりが尊重されて生きること。それが自然と実践されているのがこうした皆さんの取り組みだと思いました。そしてその流れを支えるのが公的な福祉、行政の役割なのではないかと思ったのでした。

IMG_9745[1]多摩市民館で神奈川県の職員の方に声をかけられ、「写真を撮りませんか」といわれたので、チーズ。県のホームページにも載るそうです。金沢翔子さんの揮毫による県のスローガン。本当に「ともに生きる」決意があるなら、行政の責任をあいまいにしないでがんばってもらいたいものです。