井口まみ
井口まみ井口まみ

生活保護問題の研修会で長野に来ています

IMG_0097[1]毎年参加している「生活保護問題議員研修会」。今年は長野市で開催です。社会福祉の専門家や自治体の生活保護行政の現場で働いているケースワーカーなどの皆さんが作っている団体の主催なので、学ぶことがとても多く、楽しみな研修会です。

一日目は全体会で基調報告、講演がふたつ、特別報告2つとたっぷりです。テーマは「貧困」。社会の中で明らかに貧困だと言われている所得層で生活保護を利用できているのは16%程度。生活保護を利用できたとしても、とても豊かな生活を送ることができない。もっと憲法25条で保障されている生活を送るためにやるべきことがある。それが共通したテーマでした。

IMG_0104[1]それぞれのお話がどれも豊かでとても一人一人の内容を書くことはできませんが、特に印象に残ったことをいくつか。貧困をテーマに漫画を描いているさいきまこさんは生活保護をバッシングする背景に、体験していない人は現実にある貧困を想像できず無意識に差別している。この解決は「想像力を持てというのではなく、知識が必要」と言われました。ああ、そうだなあ。飯田市の小児科医、和田浩さんは小児医療費は窓口で完全に無料にしなければならないと強調されました。500円の一部負担金によって結局5割近くの負担と同じになるというのです。窓口負担が医療を遠ざける。この数字、川崎の市長につきつけていきたい。

生活保護を利用した後の生活がどうなっているかという調査を行ったのは長野県の民医連です。保護費は本当に足りないということを証明しています。大切な親族のお葬式にも香典が作れず行くことができなかったということは決して特別ではなく、一日に食べたのがごはんとふりかけだったという人もいました。そういう人は私たちのまわりにも確かにいます。

報告された皆さんが共通して結論として言われたのは、働けば暮らしていける賃金、働けなくなっても同じように生活していける社会保障にしていかなければ根本解決にならないということでした。今の政治は本当に国民の命と生活を軽視しているという思いが募ります。

明日は分科会です。長野はやっぱり涼しい!しっかり勉強してきます。