井口まみ
井口まみ井口まみ

介護保険料の値上げに反対する陳情が多摩区からあがりました…

来年度予算を決める3月議会は16日に閉会しました。今回もいろいろあってそれは順々に報告しようと思いますが、とても印象的だったことをまず報告しようと思います。

今議会には3年に一度の介護保険料の値上げの議案が出ました。基準額で月5,825円と、現在の額より285円の値上げです。所得によってこの基準額に負担割合をかけるので、もっと上がる人もいます。介護保険制度が始まって18年。最初の保険料は2,950円でしたから、約2倍となりました。介護保険料は年金から有無を言わさず天引きです。年金はずっとさがっているのに、こんなにとられたらもう生きていけない!という声が渦巻いています。

多摩区の社会保障協議会(医療生協や新婦人の会など、社会保障をよくしたいという団体の集まり)が、これ以上の値上げは耐えられない、と市議会に署名を集めて陳情書を出しました。保険料の値上げを中止し、引き下げること、保険料と利用料の減免制度を拡充すること、を求めています。値上げ案がわかってからほんの数週間、300余の署名が集まりました。

3月9日に、市議会健康福祉委員会で、介護保険料の改定議案といっしょにこの陳情が審査されました。議案の審査だけだとほとんど当局からは説明がないのですが、陳情があるので、介護保険料の決め方や減免制度の詳細な説明があり、市の考え方も明らかにされました。各議員もそれをうけて熱心な議論になりました。

結論としては、共産党以外は、議案である保険料の値上げには賛成なので陳情は残念ながら「不採択」ということになったのですが、二項目めの減免制度については、共産党の市古議員が、減免制度を利用している市民が本当に少なく、横浜市の10分の1にも満たないことを指摘し、制度の改善を求めました。それを聞いた他の議員から「横浜でできるなら川崎でもやるべきだ」「減免制度についてだけ、もう一度陳情を出しなおしてもらい、委員会で議論すべきだ」という意見が出されたのです。

多摩区からはるばる傍聴にいった市民の存在も大きかったと思います。やはり市民の声が議会に届けば、少しずつですが前に進むのだなあと思いました。市民の声を聞こうという議会の健全さが川崎にはあるのだという確信も持てました。今度は全市をあげて減免制度の改善を求める運動にしていけたらいいと思います。