井口まみ
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障がい者専用のスポーツセンターを求めて

今日は日本共産党の代表質問でした。議員団全員で協力して原稿を作り、川崎区の片柳すすむ議員が2時間をいっぱいにつかって、市政のたくさんの問題を取り上げ、市長にせまりました。その内容は議員団のホームページにアップされますし、私も後ほど感想を投稿しようと思います。

特筆したいのは、私のライフワークである障がい者施策の課題です。今回は障がい者スポーツセンターに絞って質問しました。パラリンピックを控え、障がい者スポーツに市民の関心が広がっているいま、市長も障がい者スポーツを振興するといっていますが、うわべでなく「振興」するにはどうしたらいいのか、をただしました。

日本共産党川崎市議団は、4月に京都市の障害者スポーツセンターを視察しました(私は行けなかったのですが)。この施設は、様々な障がいの特性にしっかり配慮されており、安心して利用できるようになっています。目が不自由な人のための卓球場は防音室になっています。重度障がいでも体を動かせる部屋もあります。障がいのある人とその介助者、登録ボランティアは無料。指導者の養成にも力を入れ、パラリンピックの選手も輩出しているとのことです。健常者も利用できますが、混雑する場合は障がいのある人が優先されることが市民の間に浸透しているとのことでした。障がい者が気兼ねなくスポーツに親しめる場所は本当に必要だと、みんな実感して帰ってきました。そのあと市議会の文教委員会も視察しています。やはり、みんな「こういうところは必要だ」といっていたといいます。

IMG_0081[1]川崎市には、実は障がい者専用の体育館、プール、グラウンドがあります。グラウンドはきれいにしましたが、体育館とプールはかなり老朽化していて、10年前にここを、障がい者スポーツの中心としてあらたに整備することを決めていました。ところが、いつのまにかうやむやになり、そのいっぽうで、「パラリンピックを契機に」と、「だれもが身近なところで楽しめる環境を整備する」として、各区のスポーツセンターを活用するという姿勢になっています。

今回の代表質問で、「障害者はすべての人といっしょにスポーツ・運動に親しむことはできないので、専用のスポーツ施設が必要」という市民の声を紹介し、あらためて専用のスポーツセンターを求めました。市長は同じ答弁を繰り返すばかりでしたが、健康福祉局長は10年前の計画は「引き続き検討する」と答え、当面体育館の老朽化に関する調査を実施することを明らかにしました。これはまだ望みがなくなったわけではないことを示すものです。

IMG_0080[1]その体育館。先日、川崎市障がい者スポーツ大会の卓球大会があるというので始めていきました。さまざまな障がいの人たちが、自分の持てる力をだして、しかもとても楽しそうに卓球をやっています。応援団も来ています。施設を作ることは、家に閉じこもらずにすごせる機会を作ることだと思いました。しかし冷房のない体育館は、とにかく暑い!体温調節の難しい障害特性の人もいますから、障がい者専用の体育館は冷暖房は必須です。主催者は少しでも涼しく、とよそから冷風機をもってきていましたが、焼け石に水でした。このほかに水泳大会は多摩スポーツセンターなど種目ごとにあちこちの施設をわたりあるいているとのことでした。

やはり障がい者専用のスポーツセンターはどうしても必要です。文教委員会の視察が共通の思いになったようで、今回の代表質問では、すべての会派が障がい者スポーツ施設の整備を求めました。これは画期的です。実現するまで粘り強く求めていこうと思います。