井口まみ
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社会教育施設はなぜ必要かー生田地区に市民館図書館分館をつくる会で学習会

DSC_063111月14日、「生田地区に市民館・図書館分館をつくる会」が発足し、発足学習集会を開催しました。記念講演に社会教育学者の上田幸夫先生をお願いし、「なぜ地域に社会教育施設が必要なのか」をとっくりと語っていただきました。

DSC_0620上田先生は、現在川崎市の社会教育委員会の議長をされている、日本体育大学の社会教育学の教授です。ずっと川崎市の社会教育のありかたに提言をしてくださっており、在野のこんな小さな運動にも協力してくださることになりました。講演では「川崎市は、各区に市民館を1館、分館を1館程度整備しているだけだが、人口20万、30万人に1、2館しかないのでは、社会教育施設とは言えない」として、「本来、1万人から2万人に1つのコンパクトな公民館があってはじめて、市民の自主的な課題への取り組みの支援や市民の自治意識の醸成、学び合う関係づくりを支援することができる」と問題提起されました。「地域の中につどえる居場所があることが、人間の豊かな発展を保障できる」として、それが社会教育施設の役割であり、「単に学習室を提供する貸し館業務だけをするのでは、『行ってみたい』とおもえる暖かい場所にはならない」と言われました。

確かにその通りです。あちこちで見聞きしてきた公民館は玄関からあったかい感じで「年を取ったら昼間から行ってみたいなあ」と思えるところでした。川崎の市民館はそんな感じではありません。

DSC_0638生田地区に市民館・図書館分館をつくるというのは、もともと33年前に計画ができ、17年前にそれが中止となって以来、ずっと地域の人たちが求めてきたことです。私は16年前の初当選の初質問で取り上げ、これまでに7回も質問してきました。しかし、いまの市長は「もうつくらない」と宣言しています。でも、社会教育の歴史は、市長の思惑で左右されるものではありません。市民の学ぶ場、豊かに発展する場を保障するためにあきらめずに皆さんと取り組んでいきたい、と報告し、参加者のみなさんと、これからがんばろうと語り合いました。