井口まみ
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多摩川の治水対策を早く!国土交通省京浜河川事務所に要請に行きました

IMG_2294[1]3月26日、多摩川を管理する国土交通省京浜河川事務所に行きました。畑野君枝衆議院議員と、川崎市の多摩川に関係する区選出の県会議員2人、市会議員7人の総勢10名でした。

昨年10月の台風で川崎市内には大きな被害が出ましたが、そのおおもとは多摩川が観測史上最大の水量になり、そこに流れ込む川や下水管に逆流したことでした。そしてその後の多摩川は、土砂が堆積し、ちょっとの雨でも溢れそうなところが見られて、とても不安です。二度と浸水被害がないようにするには多摩川をどうすればいいのか、それが課題でした。

IMG_2293[1]京浜河川事務所の副所長さんを始め多くの方が出てくださり、私たちの質問に答えてくれました。川崎市のことに限ると、台風によって壊れた堤防は、今年の出水期までに応急処置も含め直すとのことでした。本格的に直さなければならない箇所についても、2020年度中に工事を行うとのことでした。多摩区菅は、土の堤防が削られていますが、ブロックを張り付けるため、いま業者と契約をしているところだとのことでした。(写真は京浜河川事務所の資料より)

川底のしゅんせつについて、1月31日に出された「多摩川緊急治水対策プロジェクト」では、「河道掘削・樹木伐採」するという区域が示され、①それが5年間であること、②被害が大きかった高津区と中原区が除外されていることが問題になりました。どうしてもこの二つの問題はただしたかったことでした。それについての回答は、①飛行機でレーザー光線を使って堆積の高さを図っている。その数値に基づき急いで掘削しなければならないところを特定し、そこから行うので、緊急性のあるところを逃すことはない。堆積している土砂は多摩川の中の移動なので、削れているところもあり、全体として流量が極端に減っているわけではない。②高津区と中原区の区間は川幅が広いので緊急性が少し低いと判断しただけであり、やらないと言っているわけではなく、通常の河川管理の予算の中で対策を行い、必要なら予算はつける。ということでした。

IMG_2295[1]①に関して私も意見を言いました。流量が変わらないとは言っても川崎市内では1m50㎝も堆積しているところもあり、とても信じられない。通常は出水期はしゅんせつを行わず、台風シーズン以降になるものだが、今年はやるべきところはやるのか。いつどこをしゅんせつするのかは市民に知らせるのか。これに対しては、「必要なら今からでもしゅんせつはする。工事の情報はホームページで公開する」ということでした。なので、「本当に今年は多摩川は洪水にならないのか」とダメ押しをしたら「昨年の台風の規模なら大丈夫です」。

高津区と中原区の議員からも意見が相次ぎました。特に平瀬川の合流地点は堤防が本当に低く、新たに堤防を築く必要があります。これに対しては「検討すべきことが多く、5年間に限ったプロジェクトには盛り込めなかったが、神奈川県や川崎市と相談は始めており、すべきことが決まればこの5年の間でも予算はつける」との回答でした。

JR東海道線や京浜東北線が多摩川を渡るところも堤防が低く、ここから水がじゃぶじゃぶとあふれました。この水が川崎区の市役所周辺を洪水にするとハザードマップで指摘されています。ここについても川崎区の議員から指摘され、「対応は検討している」との回答でした。

僅かな時間で一気にみんなでしゃべったため、詰め切った話にならなかった感はあります。「今年は大丈夫です」と胸を張られましたが、本当にそうか。そう思っているから手薄になることはないのか。その疑念は晴れません。でも、とにかく管理責任者がやるべきことはやると国会議員に向かって言ったのですから、その責任は果たしてもらおうと思います。ひきつづき、いうべきことを言っていくことが大事だと思います。