井口まみ
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「多摩川は大丈夫か」2回目の学習会です

176252503_1802931613222092_6771359549425906291_n「多摩川の治水を学ぶ会」の第2回目が4月18日、開催されました。主催は「多摩川と周辺の災害を考える多摩区の会」です。私もこの会の立ち上げにかかわってきたので、川崎市の状況について報告を行いました。

おととし9月の台風で、川崎市は初めて激甚災害に指定される浸水被害を受けました。当面の対策は行われているものの、多摩川が過去最高の水位になったことがあらゆる被害のおおもとであり、多摩川そのものの治水が重要であることがわかっています。そこで被害の大きかった多摩区で、いったいどうすればいいのかを学ぼうと、今年2月に続いて学習会を開催しました。

176078034_1802931643222089_5014930744231728083_n講師は前回に続き、元国土交通省職員の中山幸男さん。演題はずばり「多摩川は大丈夫か」。中山さんは多摩区にある多摩川の施設の整備に直接かかわったこともある方で、なにより住民の立場に立って、率直に対策も提案してくれます。前回は用意された講演の半分しか終わらなかったので、2回目が計画されたのですが、参加者は、前回の40人から、今回は50人と、災害から時間がたっても関心が高まっていることがわかりました。コロナでなければ、もっとたくさんの方を集めるのですが、これ以上は入れないのが残念です。

中山さんは多摩川の下流で洪水を防ぐには、堤防の強化などはもちろん必要だが、そもそも、雨水が河川に流れ込むことを減らす、少なくともピーク時をずらす対策が必要だということ、そのための具体的な手法があることを示されました。どの対策も大きなお金がかかるが、国も川崎市もこういうことにお金を使わない政治をしていることが最大の問題だ、と言われました。また災害対策に専門的にかかわれる職員をどんどん減らしていることが重大で、このことにも市民が声を上げるべきだと言われました。

私も、市の対策が後手後手になっており、その理由が予算が少ないことであり、ほかのところに回しているからだと報告。必要なことは、市民がよく学び、声を上げることだといいました。中山さんの話を聞けば、できることがあるのに、それを知らずにいるのはよくない。学んで知って動こう、と呼びかけました。

参加者の皆さんの質疑や感想文から「自分が住んでいるところがこんなに危険だとは知らなかった」「ハザードマップはどう見たらいいのかよくわかった」などの声が上がり、これからも続けていこうということになりました。「会」はひきつづき運動を続けていこうと話し合っています。