井口まみ
井口まみ井口まみ

前進座のお芝居を観ました

市民劇場という演劇の鑑賞団体の会員です。今回は前進座。大ファンとしては何をおいてもいかなければ!

狂言の「棒しばり」は、言葉は馴染みがないのですが、ストーリーはわかるので大丈夫。わらいました。こういうのが後世に落語になっていくんだろうな、と思い、手を縛られても軸のぶれないきれいな踊りが踊れる役者さんの凄さに驚き、狂言の見方はよくわからないので、きっと邪道だと思われる鑑賞をしていました。

278939617_2064263123755605_5756176390093416906_n後半は山本周五郎の「ひとごろし」。チラシには「喜劇」と書かれていました。舞台のしつらえも、役者さんの動きも意表をつかれて、こういう手法も面白いなあ、と引き込まれました。人を殺したり傷つけることをしない山本周五郎の世界、ってよく知らなかったのですが、今度読んでみようと思いました。

私は演劇や映画、ドラマなどは肩の力を抜いてエンターテイメントとして楽しめる方が好みです。これも喜劇として楽しんで、とパンフにも書かれているのですが、やはり今の情勢のもと、考えさせられました。刀の力に対して、世論で対抗する。力の強いものだけが強いのではない。今の時代に通じるではありませんか。命を奪わないものが勝者になることの痛快さ。ロシアにもこうやって勝ちたいと思いました。心がほっこりしながらそんなことを考える。直接的な演説ではちょっと感じられない気持ちで、明日からもがんばろうと思ったのでした。

日本の演劇は、大きなホールなどでの公演だけでなく、こうした全国の鑑賞会を組織して、ボランティアが支えて発展してきたのだそうです。都心まで行かなくても、地方でもこうした文化に接することができる。是非とも発展してほしいと思いますが、私個人は、なかなか時間が合わず、観ることができません。でも、これで会員を辞めちゃうと、もっと機会が減るから、頑張って次回も行けるように調整しようと思います。