井口まみ
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前進座の歌舞伎を観ました

5月の日曜日は、前進座のお芝居を神奈川、千葉、山梨の仲間たちで貸切で観るのが恒例行事です。コロナで2年続けて中止になり、どんだけ残念だったか。

281227288_2083660638482520_7675830288443480829_n今年の演目は「杜若艶色紫(かきつばた いろもえどぞめ)」つて、読めない〜。かきつばたのセットや着物の柄があふれるなか、当代随一の女形、河原崎國太郎が悪女と綺麗な遊女のニ役を早変わりで演じ分けるすごさに目を奪われました。悪女を演じる國太郎さんが大好き❣️鶴屋南北が原作のお話しの筋が人気なのでしょうけれど、私は悪女の國太郎さん推し❗️です。席は花道のかぶりつき

280404994_2083660645149186_3137714591571040143_n大衆にわかる歌舞伎を、と旗揚げされた前進座だそうです。権力におもねないからと敵視された時もあったけれど、こうして民主的な運動の中で支えてきました。今日も舞台挨拶で國太郎さんが「劇場が爆破される映像はたまらない。芸術は平和でこそ発展する」と言われ、満場の拍手。杜若の花言葉は「幸運は必ず訪れる」だと國太郎さんが書いていたと畑野君枝さんが紹介し、これまた拍手!でした。

國太郎さんや藤川矢之輔さん、嵐芳三郎さんが、見栄を切るシーンもかっこよかった。でもこういう時って「〇〇屋っ」って掛け声かけるんだよね。初めて前進座の歌舞伎を見た時、通の人がやるような掛け声がほとんど出なくて「役者さんはつまらなくないですか」とメールしたことがあります。すぐに丁寧な返信がありました。「大丈夫です。皆さんが楽しく見ていただいていることは伝わっています」って。いまだに掛け声なんてできないけれど、その分拍手をいっぱいしました。