井口まみ
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ぜん息患者の医療費助成制度を守れ

342043732_1590836031402443_6096669164069633544_n「助成制度は命綱です。条例をなくさないでください」。市役所前に次々と訴える声が響いていました、

川崎市は全国でも例のないぜん息患者の医療費助成制度があります。20歳以上の患者は自己負担を1割に、20歳未満の患者は無料にしています。もともと、公害の補償として始まり、裁判の和解を受けて、自動車の排ガスも原因であるとして全市に対象を広げました。一方でぜん息をアレルギーとして捉え、他のアレルギー疾患との公平性を考慮するとして、1割の自己負担があとから導入されました。この制度を市長はバッサリと辞めてしまうと公表しました。

この助成制度は本当に命綱です。ぜん息は治る病気ではありません。気管支が硬直してしまい、空気を通すために薬で無理やり広げるのです。その固くなった気管支の模型を四日市の公害資料館で見ました。気管支拡張剤ができるまでは、本当に息が吸えずに死に至っていたのです。今でも、重症化している方は、手元に薬がなければ、1時間以内の死亡率が3割と言われています。今はずーっと薬を使い続けていれば、なんでもなく生きていくことができますが、症状によってはとても高い薬になるのです。

この医療費を助成するのは、そもそも公害を二度と起こさない川崎市の決意の表れでした。私も議員になりたての頃、この裁判に関わった弁護士さんに、何気なく聞いたことがあります。「なぜぜん息にだけ助成制度があるのですか」。弁護士さんはたった一言「加害者が責任をとっているのだ。この病気には加害者がいる」。川崎や四日市、尼崎などのぜん息は、その人の体質やアレルギーのためではなく、人災でなったのだ、ということなのです。病気をそういうふうに見たことがなかった私には衝撃でした。ならば救済されて然るべきだ。

川崎市長のやり方は酷い。この制度の検証は一切ありません。死亡率が下がったというだけです。薬が効いているから下がるのは当たり前です。言い出しっぺは行財政改革。支出をいかに減らすかという議論からです。そして、患者の皆さんには一切会おうとしません。これが公害を経験した川崎市の市長か。

20日の市役所前の集会に集まったたくさんの市民ー患者会に連帯し、励ましあう様々な団体の皆さんの前で、日本共産党司会議員団は揃ってあいさつし、必ず存続させる決意を述べました。川崎の歴史にかけて、なんとしても❗️